MacBSの日常生活的日記

Olasonic TW-D9HDM レビュー ゲーム・映画編

Olasonicのテレビ用スピーカーシステム「TW-D9HDM」のレビュー最終回はPlayStation 3を光デジタルで接続してのゲーム、映画での感想を書いてみたいと思います。

なおテレビ側ではなく、PS3の光デジタル出力に直接繋いでのテストとしました。
というのも、これだといわゆる「ハイレゾ」にも対応できるのではないかと思ったからなんですよね。
PS3ではサウンド設定から出力周波数や2ch/5.1chなどを絞り込んでチョイスすることができますが、ここで88.4kHzや96kHzを選んでみたわけです。
TW-D9HDMのマニュアルにはサンプリング周波数についての記載はありませんでしたが、メーカーさんに問い合わせたところ、24bit/96kHzまで対応しているとのことでした。
スピーカーはTW-S9とは違って、いわゆる「ハイレゾ対応」ではなく、フルレンジユニット1本構成ですけど、ハイレゾリューションという意味では意義があるだろうと。

さて、まずはせっかくのPS3なのでゲームから試してみますと、想像していたよりは意外に繊細なサウンドです。
バスブーストをOnにすると迫力は増しますが、いわゆるDSPサウンドみたいなものではなく、テレビの時と同様なモニター的音傾向です。
音にこだわってしっかり作りこまれたゲームではこれが良い方向に働き、ゲームの世界観にしっかりのめり込むことができます。

逆にちょっと人工的に作られた感じの音場のゲームではさきほどの繊細さから、外付けスピーカーを使っているわりには迫力が意外と増さないなぁと感じることもありました。
ただし、そうしたゲームであっても、キャラクタやSEの左右の定位移動など、音による情報量は大幅に増加して、ゲームの臨場感そのものは増してくれます。

続いて映画に移ると、さきほどまでの感想が一変して、とにかく映画に見入ってしまいます。
一度観たばかりの映画で試したのですが、それですら映画の世界に引き込まれてしまい、ついつい時間も(レビューも!?)忘れて見入ってしまいました。
画面と音の位置関係がしっかりしている分、画面にひきつけられて、その分だけテレビもひと回り大きくなったような気分にさせてくれるようです。

部屋の明かりを落とすとさらにその没入感は増しますが、アンプ部正面のボリュームのランプがやや眩しいかな、と感じる場面もありました。
普段の電灯の明るさでは全く気にならないのですが、ディマー機能があったら良かったかも。
格好にこだわらないなら、半透明のテープを貼っても良いわけですけれど。

バスブーストの有無についても映画を見ながら切り替えてみましたが、やはり映画の場合はバスブーストがOnのほうが良いケースが多かったです。
バスブーストを切ってしまうと、テレビ放映されてる映画みたいな気分になってしまうからかもしれませんね。

ちなみにTW-D6TVも手元にありますので、こちらとも同じアナログ入力に揃えて比較してみましたが、さすがに「段違い」というのが素直な感想です。
TW-D6TVはテレビの音を良くする、というレベルですが、TW-D9HDMになるともうオーディオビジュアルに一歩足を踏み入れているのですから、それは仕方がないところでしょう。
定位や声の通りの良さはどちらも素晴らしいものですが、より正確な臨場感を再現できるという点で大きく優っていると感じました。

また、こうやってTW-D9HDMを使っていて感じたのは、本来、テレビを趣味のオーディオビジュアルとまでは捉えずとも、音にも映像の半分くらいのコストをかけても良いのではないか、という点です。
最近のテレビはずいぶん安くなっていて、それに比するとTW-D9HDMが高価に思えてしまう方も多いかもしれません。
ただ、それだけ今のテレビはコストダウンされているのもまた事実で、そのしわ寄せが音の部分に来ているものも多いと感じています。

できれば「百聞は一聴に如かず」ですから、試聴できればそれがベストなのでしょう。
なかなか同じテイストの製品がないだけに大型の家電量販店でも試聴が難しい可能性がありますが、同社製品が試聴できるお店が同社サイトに掲載されていますので、そこに今回のTW-D9HDMやTW-S9が追加されることに期待しておきましょう。

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