上京の機会にとOlasonicさんにご訪問して、もうすぐ発売のタマゴ型スピーカー、「TW-S9」とテレビ用の「TW-D9HDM」を先行試聴させていただきました。
まず最初にTW-S9ですが、発売日が今月22日に決定したとのこと。
音質は思っていた以上にOlasonicサウンドでありつつ、hi-fiなものに仕上がっていました。
これまでのTW-S7がPCスピーカーとして音が良い部類という範疇だったものが、今回は「もうコンポは要らないんじゃないか」というレベルになっています。
追加されたスーパーツィーターが低域をより締まったものにしていますし、アンプのパワーに余裕がある分、ゆとりのある堂々たるサウンドを聴かせてくれます。
それでいて定位の良さは相変わらず素晴らしいもので、私などはミリ単位でスピーカーの内向き角度をセッティングしたくなるような気分がしました。
ケーブルもスピーカー間(両端がステレオミニ)、USBケーブルとも交換可能で、そういうところでのグレードアップもしたくなるほどです。
ハイレゾ配信音源をターゲットにしたニアフィールドリスニングには最適な形だと思いますし、ヘッドフォンをたくさん集めていらっしゃる方にこそ、ぜひおススメしたいスピーカーです。
お値段的にも中級クラスのヘッドフォン並みですし、パソコン回りもスマートにセッティングできますからね。
続いて「TW-D9HDM」ですが、こちらは発売が少し早まって今月29日に決まったとのこと。
私はすっかり勘違いしていたんですけど、こっちはツィーターを搭載していない古レンジ仕様なんですね。
またユニット手前にあるグリルはTW-S9もTW-D9HDMも取り外せないそうです。
テレビの内臓スピーカーと比較しながら、いくつかのソースを拝見しましたが、とりわけ音楽番組でのボーカルの繊細な表現が伝わってくるところがこれまでとは一段グレードアップしたなと感じました。
よりモニター的な情報量の多さがありますが、ボーカルの自然さはそのままですので、どんな番組でも常時使えるところは変わらずです。
Audio Return Channel対応の操作性もやっぱり便利で、TW-D9HDMのアンプ部の正面にボリュームを示すLEDが点灯しますので、音の大きさの視認性も良い感じです。
ただ、ディマー機能はないので、映像以外の明かりが気になる方はテープでも張らないといけないかもしれません。
また、他社に比べると迫力不足を言われがちだったようですが、バスブースト機能もあって、これをオンにすればアクション映画などではより映画館っぽい雰囲気に変わってくれます。
それも無理に低域を持ち上げたという印象ではないのは、アンプに余裕があるからでしょう。
唯一気になるのはセッティング場所でして、すでに大きめのテレビを導入してしまって、ラックなどの横のスペースに余裕がないと置けないという事態が起きてしまうところでしょうか。
ここは別にこのスピーカーに限らず、今の液晶テレビの内蔵スピーカーの音質にはやはり限界があると考えておくべきで、ラックなどのスペースはギチギチではなく、余裕があればちょっとしたブックシェルフスピーカーが置けるくらいの余裕を最初から計算に入れておいたほうが良いのだと思います。
かくいう私の家でもテレビの横スペースはあんまりないので、偉そうなことは言えないんですけどね。
ともあれ、スペックとかお値段とか気になる点はあるでしょうけれど、音質はかなり期待して良いと思います。
発売日が近づけば展示も増えてくるでしょうし、ぜひ一度試聴されてみる価値はあるのではないでしょうか。
これまでのTW-S7やTW-D6TV、TW-D7OPTも販売が継続されるそうですので、比較試聴してみるのも良いでしょう。
ちなみに両機とも貸し出していただけることになりましたので、自宅ではよりシビアに音楽再生やBlu-ray再生などでレビューさせていただこうと思っていますし、手持ちのTW-D6TV等との比較もしてみたいと考えています。