導入するMCカートリッジをどれにすべきか悩んでいましたが、まずは新品にしてみようということで、オルトフォンの「MC-Q5」をチョイスしました。
厳密には「MC-Q5 SH4R」という、ヘッドシェルSH-4とセットになったパッケージです。
2M Redもそうでしたけど、ヘッドシェルとセットのほうがお安いというのはやっぱり魅力的ですよね。
MC20を針交換に出してMC-Q20に行ってみるというのも考えましたが、そもそもMC20は弟からの借り物です。
ただ針が相当減ってるということだったので、それなら安く買い取って…という案もあったのですが、再生してみるとまだ使えそうですし、針先を写真に撮ってみてもまだもうちょっと頑張れそうなので、それはまた今後に取っておけば良いかなと。
話をMC-Q5に戻しますと、海外ではMC Quintet Redという名前で出ているモデルで、Quintetシリーズのいちばんの弟分です。
Q10とはかなり近いスペックですが、針がどうやら接合針のようです。
あとはアルミカンチレバーの楕円針、針圧が2.3gと結構重めなのも同じです。
早速、慣らし運転で再生してみると、MC20とはかなり趣を異にする音傾向です。
SPUをそんなに聴いたことがあるわけではないですが、どちらかと言うとそっちに近いのかなぁという印象もあります。
まだエージング中ではありますが、重低音の量感と深さが凄く、音全体としても骨太でダイナミズムを感じるものです。
出力電圧が0.5mVと高めというのもありますが、そもそもの音量というよりも力があるという印象が強いです。
その上で、フォルティシモの中でも音が濁らず、交響曲などでもそれぞれの楽器が明瞭に奏でられます。
高域はまだこなれていないのもあるのか、やや荒さはあるものの、MCらしい冴えはあり、2M Redと比べると情報量も多く繊細さも兼ね備えています。
ただそれを上回るほど低域の充実度がスゴく、ブラスが鮮烈だったり、打楽器も歯切れ良く明瞭だったりと、迫力に押されています。
もちろんそれだけ低域が充実するからこそ、グランドピアノの実体感も出てきて、ピアノに関してはかなり良くなったなと感じます。
2M Redの時の経験からいくと、これから音が変化していくと思われますが、末弟とはいえ、オルトフォンの新しいモデルだけになかなか侮れない実力を持っているように思います。
これで借りているMCカートリッジはいつでも返却できますし、他のカートリッジについてはのんびり出物を探せるかなと思っています。
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