• 186月

    Pro-Ject Audio Systemsから25周年記念のレコードプレーヤー「The Classic」が6月中に発売されるそうで。

    Pro-Jectといえば先日、ナスペックからD&Mに代理店が移行したばかりですが、このプレーヤー自体は海外で昨年発表済みのものです。
    「50年代および60年代に有名なレコードプレーヤーメーカー各社が確立した伝統的なフレームデザインを生かした」とのことですが、どこからどう見てもLINN LP12っぽいような気も…。
    ただLP12の発売は1972年のはずで、ARも1970年代、ガラードやELACなどは古いですけどデザインはずいぶん違います。
    そもそもその時代ならS字トーンアームのはずで…。
    ま、LP12にソックリなプレーヤーは他にもたくさんありますし、そもそもPro-Jectのトーンアームを装備した機種も出てることですから、これ以上、追及するのはやめておきましょう。

    そんな外観でむしろ損をしてるような気すらしますが、中身はなかなか面白い取り組みがなされています。
    シャシーは外側こそMDFのClassicな雰囲気ですが、アルミ製のサブシャシーを熱可塑性エラストマーでできたボール状の制振材6個で支える構造になっているようです。
    それ以外の隙間はMDF(ポリマー系?)で埋めてあるようですし、外観とは違ってなかなか斬新な構造です。
    脚も3点支持で高さ調整可能なものが付属しています。

    プラッターも基本的にはアルミ製ですが、それをTPEでダンピングしてあってコストの中でうまく工夫されています。
    ベルトを掛けるサブプラッターは価格なりな感じではありますけどね。
    トーンアームは同社のお得意分野ですから、その優秀さはこの価格帯としては間違いないところでしょう。
    こちらもアルミをベースにカーボンファイバーを重ねた構造となっています。
    またアジマスや垂直トラッキング角(アーム高さ)の調整も可能ですし、アンチスケーティング機構も装備されています。

    一方、モーターについては意外とサラッと流して書かれていて、電源自体は外部のDC 15Vのパワーサプライからの供給で、プレーヤー内部でACを生成するそうですから、ACモーターということでしょう。
    ワウ・フラッターや回転数偏差はお世辞にも良い数値とは言えないようですし、回転数調整機構は見当たらないので、そこはちょっとウィークポイントかも。
    33回転と45回転の切り替えもプーリーへのベルトの掛け替えで対応する形です。

    ただお値段が123,000円前後の予定だそうですから、そう考えればなかなか良い装備と言えるかな?
    Regaなどを見てしまうと、やや中途半端な気がしないでもありませんが、ダストカバーやフォノケーブル(RCA)も付いてきますし、アームが優秀そうなのはポイントでしょうね。
    海外での価格がカートリッジ無しで800英ポンドだそうですから、D&Mが相変わらず良心的な価格設定なのも効いているのでしょう。
    新品のベルトドライブのレコードプレーヤーとして、良い選択肢の一つにはなってくれそうです。

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    Filed under: Audio
    2017/06/18 12:00 pm | Pro-Ject The Classic はコメントを受け付けていません

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