SAYAからコンパクトなサイズながらアナログAB級というプリメインアンプ「SP192AB」が発売になっています。
少し前に出ていたデジタルアンプ「SP192DT」の後継だそうで、筐体などの見た目はほとんど同じです。
デジタルアンプと同じ筐体設計だと熱が心配ですが、そこは出力が以前の45W+45Wから5W+5Wとスペック上はかなり大幅に縮小されることで解決しているようです。
また単純に小さくしただけではなくて、オペアンプのAD812で構成されたプリ部でゲイン増幅し、パワー段はゲインが0dBという変わった構成を取っているんだとか。
これによりアイドル電流が少なくても良いわけで、これで省電力かつ低熱量に貢献しているみたいです。
消費電力でいえば、SP192DTの6.5Wから3.5Wとむしろ少なくなってるというのは驚きです。
ただ、逆に言えばそこまでしてアナログAB級にしてきたというのがちょっと気になるところです。
今回、SN比やセパレーション、周波数特性、位相特性などが大幅に向上ということですが、これではまるで以前のモデルやデジタルアンプを全否定してるような…。
コンパクトさや省電力に関してはD級アンプの大きなメリットですし、低歪みとはいっても定格出力時はTHDが1%に跳ね上がってしまいますから、実質的に恩恵を受けられるのは3W程度までですからねぇ。
とはいえ、他社からもデジタルアンプはたくさん出ていますから、そういう意味では差別化にはなってるのだと思います。
あとは音次第というところでしょうけど、同社の製品はまだ取扱店がそう多くないので、以前から気になりつつも聴くことが出来てないんですよねぇ。
なかなか大変だとは思いますが、そういう部分への取り組みも頑張ってほしいところです。