SEISINのDL-103用カートリッジスペーサー「SP-DL103」を入手してみました。
我が家はZYX Ultimate 100とLyra Helikon、それにAccuphase AC-1.AC-2がメインなので、最初はあんまり必要ないかなぁと思ったのですが、DL-103自体の高さが低くてスペーサーがあればトーンアームの高さ調整をサボれるのでは?という消極的な理由でゲットしてみることに。
M2052合金はSCD-777ESのCDスタビライザーやインシュレーターで効果の具合はだいたい分かっていましたし。
なお低温処理したものはSP-DL103Gらしいですが、見た目では判別できないですね。
重量は1.5gほどなのでそこまで重くはありませんが、WE-407/23のミドルマスウェイトはそもそも結構軽量向けなので、Lyraの場合も案山子があると装着できませんでしたから、この際にfinalの案山子は外すことにしました。
ただ他の要素を揃えて比較したいですし、ますスペーサーを付けずにGraceのヘッドシェルにMy Sonic Labのリード線へDL-103を装着してみました。
それまでのDENONのシェルだとカートリッジ上部の平面性がいまひとつでしたし。
わりと久しぶりのDL-103でしたが、なかなか優等生な鳴り方をしてくれますが、欲を言えば鮮烈さがやや足りないでしょうか。
ちょっと無難ではあるものの、安定感はあって着実に鳴るので、ある意味気軽に聴ける感じです。
ヘッドシェルも剛性が高めのものにしましたから、重心は低めになってますが、スピードはやや遅いように感じられます。
ニードルトークも大きめなのもやや気になったところでしょうか。
つづいてスペーサーを装着しますが、それなりに厚みがあるので以前使っていた真鍮のビスは使えず、手持ちの中でそれよりちょっと長いものをチョイスしておきました。
もちろんスペーサーを付けない時も同じビスを使ってあります。
スペーサー装着で聴いてみると、空間再現がグッと良くなって音像の見通しが良くなりました。
キレもかなり出てきましたし、高域の透明感が上がっていて歪みが少ないような印象です。
ニードルトークも少し減りますし、音数が増えても濁らない気がしますから、スペーサーの効果はやはりそれなりにありそうです。
低域のスピード感も多少増すものの、さすがにLyraやZYXのように…とまではいかないですが、その代わりにピーキーさはなく安定性はそのまま保たれるので、DL-103の扱いやすさと特色は活かしたままで上手く底上げできたのではないでしょうか。
残念ながらもう入手性は良くないと思いますが、カーボンなどヘッドシェルと異なる素材を組み合わせればわりと近い効果が得られるかもしれません。
またDL-103のケースを外したり金属製に交換するサービスが存在する価値もなんとなく分かったような気がした次第です。
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