MacBSの日常生活的日記

Shanling UP4

ShanlingのBluetoothアンプ「UP4」を導入してみました。

既存のヘッドホンやイヤホンを実質ワイヤレスにできるという点と、ヘッドホン端子のなくなったiPhoneで気軽に使えるということで以前から気になっている分野ではあったのですが、スマホ近辺で使うとノイズが出たり、音質的に不満があったりとなかなか良いものに出会えなかったというのが正直なところです。
ただ、2.5mm4極にリケーブルしたイヤホンも増えてきましたし、将来的にはLDACに対応した機材も検討したいというのもあって定評のあるUP4をチョイスしました。

サイズも予想以上にコンパクトで、それでいて質感はとても良く、それだけでも期待が高まるというものです。
まずはファームウェア更新からやっておきたくなるのが性格でして、どうやらMacには非対応のようでWindowsから実施しました。
iPhoneアプリはありましたから、そっちでもできたかもしれませんが。

iPhoneアプリがまた良くできていて、本体だけでもゲインモードやDACのフィルタ切り替えはできますけど、本体にはディスプレイはないのでLEDの色などを頼りにボタンの複数回タップで操作しますから、アプリで変更できるとかなり便利になります。
デジタルフィルタは以下の4種類から選べますが、ひとまず「Minimum phase fast roll-off」を多用しています。

Linear phase fast roll-off
Linear phase show roll-off
Minimum phase fast roll-off
Minimum phase show roll-off

ES9218Pに備わったものだと思いますが、あまり変化を強調しすぎず、ちょっとしたニュアンスの違いが楽しめる感じです。
Bluetoothによる欠落を補う意味もあってか、UP4自体、やや中高域にクセがあるようなところがあるので、やや温和な印象のデジタルフィルタをチョイスしたほうが良いのかなと個人的には感じました。
イヤホンもOriolus Finschiを使う頻度が高くなっていて、そのあたりも相性が多少あるかもしれません。

ゲインは評判どおり、「Dual DAC Boostゲインモード」が音質面では圧倒的です。
低域の駆動力も歪みの少なさもダントツで、消費電力を気にしないのであれば3.5mmアンバランスならこれで使うのがベストでしょう。
バッテリーも「Dual DAC Boostゲインモード」で使って4時間ほどで100%→60%程度ですから、わりとバッテリーの保ちは良いと感じます。
カタログスペックでは最大15時間(シングルエンド)、10時間(バランス)となっています。
なお、2.5mmの場合は使えない(そもそもDual DACで動作する)ですが、2.5mm時のローゲイン/ハイゲインとの切り替えは自動的になされるようです。

ほとんどはiPhoneで使っていますが、そうなるとコーデックはAACになりますので、そちらの音質面での限界はどうしても感じられました。
AK300でaptX HDで接続すると音質的にはかなり底上げされますが、中高域のクセ自体はそんなに変化はないようでした。
また、他のワイヤレスイヤホンなどと違い、UP4のボリュームはiPhone側のボリュームとは独立していて、64段階で操作できますので細かい設定ができて便利です。
最新のファームウェアとiPhoneアプリを併用すればボリュームレベルの記憶もされますし。

音楽を聴くのに使うだろうと思って導入したわけですが、実際にはドラマやラジオをUP4で楽しむ時間が増えました。
中高域にややシャリつきはあるのですけど、これが小音量でも会話を聞き取りやすいというのにつながっているのも大きそうです。
セパレーションもほどほどに良いので空間再現も良好ですし、TWSでありがちな左右の位相ズレが少ないのも聞きやすさにつながっているのかもしれません。

先日のMDR-1ABTもLDAC対応ですし、AACの限界も感じ始めてきたので、LDAC対応機器も欲しい気はしています。
できればApple製品自体が対応してくれればベストなのですけどね。
ちなみにMacはaptXにも裏対応できているので、MDR-1ABTのほうはaptXで常用していますが、そのほうが音切れも少なく快適に使えています。

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