SONYのMC昇圧トランス「HA-T30」を入手しました。
これまでずっとヘッドアンプ派だったのですが、KRELL PAM-3はおそらくハイゲインイコライザなのでC-280Lを出してくることも考えましたが機材が多くなってしまいがちなので、トランスも試してみたいなと。
SONYのカートリッジは8の字コイルでの空芯ということもあってか、とても気に入ってるのでそれと相性が良さそうというのもありますし。
ちなみにMCトランスのほうは8の字コイルというわけではさそうで、U型コアで小型高性能なトランスに仕上げてあるんだとか。
HA-T10、T30、T50とありましたが、T50はコアにアモルファス合金、T30は78%パーマロイとアモルファス合金による混成コアとなっています。
ずっと躊躇していた理由のひとつにPAM-3のMMポジション変更には内部のDIPスイッチを切り替える必要があるという点がありました。
プリアンプへの配線(DC供給ケーブルも含む)を外し、トルクスネジを10本外してやっとたどり着けます。
この際に内部のチェックもできたので良いですけどね。
トランスはRCAのアダプタくらいの大きさなのでフォノケーブルにそのまま挿して装着で、アース結線を変更する必要もありません。
LRのプラグ間隔もそこそこあるので干渉することもなく無事に装着できました。
カートリッジはXL55Proのまま早速聴いてみると、一聴では穏やかな感じです。
音色は自然で厚みがKRELLのMCポジションよりも出た気がします。
ゲインは26dBほどですが、ボリューム位置からするとやや低めでしょうか。
コントラバスの厚みは増していて、特性で見ると中低域は厚め、上下は若干ナローなようです。
S/Nは良くなった気がしますし、ハムも皆無です。
盤質によるパチパチノイズは若干目立つようになったかもしれませんが、それはゲインが少し低めになったからでしょう。
PAM-3のMCポジションもなかなか悪くないなとも感じますけど、トランスの「聴かせる感じ」というのも楽しくて良いです。
その後、ZYX Ultimate 100にカートリッジを変えてみましたが、こちらもほぼ同傾向です。
どちらかというと鉄芯のほうがトランスは相性が良いのでしょうけど、HA-T30はクセが少なめなのでニュートラルに対応してくれそうです。
他のカートリッジもいろいろ試したくなるだけでも恩恵は大きいですし、フォノケーブルから外せばMMカートリッジもすぐ使えるのはメリットです。
C-280Lのフォノイコライザーもいつかは引っ張り出してきて最終的にどの形態で行くか決めようとは思いますが、とりあえず今のところは手持ちのカートリッジをいろいろ試すのが楽しみです。