SONYからリニアPCMレコーダー「PCM-D10」が1/26に発売だそうで。
PCM-D100の後継モデルかな?と一瞬思いましたが、一応は下位モデルということになるようです。
ただ、XLR/TRS入力端子があるなど、一部では上位モデル超えした部分もあり、なかなか力が入っているように思えます。
実売価格もソニーストアで49,880円(税別)となっていますから、PCM-D100よりだいぶ手に取りやすくなっているかと。
まずD100ユーザーでも羨ましく感じるのはXLR/TRS入力でしょう。
D100の内蔵マイクはなかなか優秀なものですが、もうちょっと強化したいと思った場合にステレオミニジャックしかないというのはやや弱い部分ではありました。
別途、マイクアンプやミキサーなどを用意すればなんとでもなりますが、ステレオミニジャックの性能的な問題も多少感じられましたし。
それはLINE INでも同様で、XLRで入れられるのはノイズ対策面でも安心感がありそうです。
なお、これまで同様のステレオミニでのライン入力も併設されているので、気楽な録音はこちらでも対応できます。
もうひとつの改良点は電源部に3,300μFのコンデンサーを2基搭載し、供給電源を安定化させるようにしたとのこと。
単3電池4本で動くこと自体は変わりないですが、PCM-D100付属のACアダプタはスイッチングでしたし、実際、電源絡みのノイズも多少ながらありましたからね。
またUSB端子もType-Cとなり、こちらから外部電源供給できるようになっていますが、そのかわりなのか、ACアダプタ自体は別売りとなっています。
USB給電やBluetooth搭載でもこのコンデンサによる改良が有効なのかは実際に試してみないと分からないところです。
逆にヘッドホンアンプになぜか(?)拘って搭載されていた0.33Fという電気2重層コンデンサーは搭載されていないようです。
やはり下位モデルだというポイントでいちばん大きいのはDSDには非対応で、リニアPCMのみというところでしょう。
そういう私もDSDでは一度も録音してないですし、ウリであるデジタルリミッターやS/N100dBモードもDSDでは機能しないので、このクラスでは思いきって割愛して正解でしょう。
もちろん24bit/192kHzまで対応していますし、デジタルリミッターと高S/Nモードも装備されています。
なぜかS/N100dBモードから名前が変わっていますが、2つのADCを12dB差で動かす仕掛け自体は全く同じです。
マイクは若干の性能差はあるようですが、かなり近い性能のものだと思われます。
最大入力音圧がD100では128dBSPLなのに対し、123dBSPLなのが数字上の差なのと、90°,180°の特性が若干、D100のほうが素直かなぁという程度です。
そもそもD10は外部マイクへの対応が強化されているわけですから、それでほぼ同等のマイクを内蔵しているだけでも十分でしょう。
またマイクポジションにズームポジションという平行配置が追加されています。
D100でも同じマイク位置で録音自体が可能なのは確認済みですから、ファームウェアアップデートで一部機能は補強される可能性はあるかもしれません。
意外に見落としがちなところでは光デジタル入出力がなくなっています。
これも実際には一度も使ったことはないんですけどね。
あとは内蔵メモリが16GB(D100は32GB)、カードはSD/SDHC/SDXC専用(今さらメモリースティックデュオ使う人もいないでしょう)というくらいかな。
反対にピークレベルを示すLEDは3段階になっていますが、目安としては良いんですが、実際に使うと本体上面にあると三脚を立てたら見づらいんですよねぇ。
そういう意味ではBluetoothを使ったスマホアプリでコントロールしたほうが分かりやすいような気はします。
PCM-D100は昔ながらの赤外線リモコンをミニジャックに挿して使う形ですから、つぶしは効くものの、そんな高機能なことは無理ですからね。
いずれにしてもかなり注目の新機種ではあるでしょう。
裏を返せばPCM-D100の後継モデルも登場する可能性があるわけで、そちらはむしろDSD部分を強化してくるのかもしれませんけどね。
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