GOLDMUNDのGM-Y BANANAで懲りずに、今度はTechDASのYラグ変換バナナプラグ「Spade BANANA」をゲットです。
御存知の通り、以前はステラがGOLDMUNDを扱っていてその時出ていたYラグ用バナナプラグを進化(?)させたのがこの「Spade BANANA」です。
金メッキからロジウムメッキに変更されていて、Yラグを締め付ける時に回す部分がアノダイズ処理されたハードアルミニウムになっています。
中古も出ていましたが、それほど価格差もないので今回は新品にしてみました。
そのわりにはケースなどにキズも目立ちましたし、バナナプラグ自身も丁寧な仕上がりとはいえない部分もありますが、まぁそんなものでしょう。
価格はそれなりのものですし、ケースくらいはGOLDMUNDのほうを見習った感じにしてほしい気もしますけどね。
ただ実際の使い勝手は非常に良好でして、Yラグがかなりしっかり固定できます。
ちょっと写真を撮り忘れたのですが、Yラグ取り付け部は単に丸い形ではなくYラグに合わせて直線部分があるのでYラグが勝手に回転して緩むことが軽減されて工夫がなされています。
その代わり、Yラグは8mmのほうが適合度合いが良いでしょう。
ロック機構は横に飛び出た丸いダイアル上のものを回してバナナプラグの先を広げるようになっていますが、ここがプラスとマイナスでショートすることがないよう、2本を連結させて回転しないようにするプラスチック製の部品とその固定ネジも付属しています。
ただしアンプによってスピーカー端子の間隔は異なるケースも多いはずで、どの程度で活用できるかは疑問です。
うちの場合はずっと幅が広いのでこのプラスチック製部品の出番はなさそうですが、そもそも距離が離れていますから、ダイヤル部分が接触する危険はありません。
固定がしっかりしているおかげか、音は穏やかですが安定感があるもので、音の色付けは少なめです。
音の広がりも自然で、PADの良さが活きているように感じます。
メッキがロジウムなのでやや高域の華やかさは出ていないとは言えませんが、高域が冴えて輪郭がちょっと締まるかな、という程度です。
ただ本来の帯域が広いので、広がりとのバランスは損なわれていません。
音傾向で言うならオリジナルのGOLDMUNDとはだいぶ違い、FURUTECHやACOUSTIC REVIVEに近いようなクセが少なめのイメージです。
さきほどの丸いツマミは良く考えられていて、バナナの広がり具合もGM-Y BANANAより格段に操作しやすくて固定強度もありますし、あのツマミがYラグ締める時の指掛かりにもなってくれます。
欲を言えば、スピーカーからの音離れが若干悪くなる部分が感じられないこともありませんから、微弱信号の伝達にやはり多少は影響があるということでしょうか。
それでも他のバナナプラグよりは圧倒的に優秀ではありますし、Yラグ完成品のスピーカーケーブルからプラグを外すのはかなり躊躇しますから、それを保持した状態で使うにはベストチョイスなのではないかと思います。
今回は「やっぱり外そう!」とはならないようですから、これで接続は確定かなと安心したところです。