The Chord Companyのスピーカーケーブル「Clearway」の切り売りを以前から探していたのですが全く見当たらず、諦めかけていたところをサウンドラインモノリスさんから取り寄せで販売可能と教えていただき、購入してみました。
切り売りと聞くとてっきり店頭にロールが置いてあって、そこから店員さんが切ってくれる印象でしたが、代理店から指定の長さで発送される形のようです。
CHORDのスピーカーケーブルはこれまでもCarnival Silver Screen bi-wire、Epic Twinと使ってきましたが、同社らしい音楽性の高さが魅力的です。
オーディオマニアの性でしばらく使ったものの、スペック至上主義に走ってしまい、使うのをやめてしまうことも多いですけど、Epic Twinはリビングで活躍してくれてます。
今回のClearwayはエントリークラスの製品ですが海外での評価も高く、Carnival Silver Screenを思い出します。
見た感じも結構似ていますし、手持ちのCarnival Silver Screenも最初はもっと白かったです。(笑)
切り売りですから端末処理も自分でやる必要があります。
導体はCarnival SilverScreenの15AWGから14AWGとなっています。
絶縁体はFEPというフッ素樹脂が使ってあり、その2芯をsoft PVCで包んで、さらに二重のホイル、そして半透明なPVCとなっていますので、剥くのもそこそこ手間はかかります。
ワイヤストリッパとカッターくらいがあれば、QEDのRevelationなどに比べたら楽に処理できますけどね。
ケーブルはそれまで長さの都合でピンチヒッターをしてもらっていたQED Silver Anniversaryから変更してみましたが、一聴した感じでは耳あたりの柔らかさがありつつ、音像はやや小さめにシャープな印象です。
QEDのほうがF3.5のマクロレンズみたいな雰囲気ですが、ClearwayはF1.4とまではいかないまでも、大口径のハイスピードレンズをキレイな円形絞りで美味しい辺りまで軽く絞ったかのような、美しい表現をしてくれます。
重心はやや低めで、低域の沈み込みは期待以上のものがあります。
805は小さなスピーカーですが、そのスタンドあたりにもう一本ウーファーが隠れてるような錯覚を覚えるほどです。
ただサブウーファーを効かせすぎたようなブーミーさは皆無で、上流でしっかり確保した低域のエネルギー感を損なわないといったところでしょう。
反面、高域はちょっと柔らかい表現かな?という気もしますが、刺激は少ないものの、細やかな表現は明瞭で、そこはやはり現代的になったようです。
高級ケーブルが魅せる艶や深みみたいなものはやや希薄かもしれませんが、CHORDの中ではクセの少ないケーブルのように思いますし、値段的にも取り回しからも使いやすいケーブルかと感じました。
海外での評価の高さもなるほど、という印象で、あとは国内での入手性がもうちょっと上がったら良いのに…と思います。
なおバナナプラグが予め装着された完成品は、私が立ち寄った段階ではダイナミックオーディオさんに置いてあったと記憶しています。
最後になりましたが、ちょっと無茶ぶりなオーダーを請けていただいたサウンドラインモノリスさんに御礼申し上げます。
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