YAMAHAのMCカートリッジ「MC-7」を入手しました。
実は装着されていたSONYのヘッドシェル「SH-160」のほうが主目的ではあったんですけどね。
MC-7のほうもMC-1Xとは構造が異なり、クロス発電系となっているので興味もありました。
動作は全く問題なく、あまり使ってなかったのか針の残りも多いです。
ちなみにスペック上は8×20ミクロンの楕円針という記載です。
まずはそのまま聴いてみますが、元気で厚みのある音です。
鉄芯系の雰囲気もありつつ歪みは少なめで、カタログを見たからというのもあると思いますが、昔のYAMAHAのカセットデッキでよく使われていたセンダストヘッドの音を思い出しました。
高域もわりと伸びていますが、楕円なので多少内周に弱い部分はありそうです。
指掛けも付けてリード線を純銀に交換してみたところ、なぜか少し音が逆相的になりました。
そもそもクロス発電系が水平のL+Rと垂直のL-Rを合成する方式なので、そのバランスが少しズレるとそうなりがちなのかも。
バランスが取れるとセパレーションが良くなって立体的なんですけどね。
結果的には指掛けを付けた際にオーバーハングがズレて、オーバーハングが大き過ぎたのが原因でした。
一応計測しつつ元の位置くらいに戻したら低音がしっかり出るようになって、逆相っぽさも減って音も前に出てきました。
オーバーハングでそこまで変わるのかは不明ですけど、セッティングの影響を受けやすい傾向はありそうです。
そのあたり、同じクロスでも45°配置のはずなんですが、どこかZYXと類似した部分も感じ取れます。
いつものように1980年くらいの製品ですが、当時は各社いろいろ積極的にトライしていた感じが良いです。
アナログ復活といっても結局大手はカートリッジの製造には手を出さないようで、そこはちょっと寂しい気もします。
まあ発売されたとしても価格的にすごいことになりそうですけどね。