三浦しをんさんの小説「月魚」を、先日、読み終えました。
月魚 三浦 しをん 角川書店 2004-05 by G-Tools |
この本、2話+αで構成されていますが、そのどれもが古書店「無窮堂」が
舞台になっています。
若い当主の真志喜とその友人で同業者の瀬名垣という、二人の男の
過去の「しがらみ」に起因するストーリーが、なんとも三浦さんらしい
登場人物設定だなぁと思いました。
特に古本への愛情表現などが、三浦さん自身の本好きが高じての
ものだろうなぁと思えて、なんとなく微笑ましくも感じました。
後半のサイド・ストーリーは、ちょっと「おまけ」的な要素が強いかなぁと
いう感じです。
長さからいっても、最初の一話を満喫するのがオススメかと。
本好き、さらに古本やさん好きなら、とても楽しめる一冊だと思います。