次バージョンとなる「Eros S II」が出たばかりですが、EFFECT AUDIOのりケーブル「Eros S」を入手しました。
すでに所有しているAres Sと違い、こちらは8芯で見た目はだいぶ太いですが、被膜が柔らかく一本一本はやや細手だからか、取り回しは非常に良いです。
さらに前のARES II+のゴリッとした感じとは全く異なるのは当たり前ですね。
取り回しも含めてまずはFaudio Chorusで使用してみました。
音は非常にナチュラルで、少し前に入手したEros Hybridともだいぶ異なって尖った部分がありません。
同じように純銀と純銅なんですけど、銀っぽい強調感がないからか、サラッとした音の質感に感じられます。
手持ちのEFFECT AUDIOだと方向性としてはHD800で使ってるThor Copper 8wireに近い感覚で、あれも8芯だったので多芯の傾向もあるかもしれないですね。
音色が滑らかで、いわゆるシルキーさが感じられる仕上がりです。
ちょっと面白いのはFIIO M15単体で鳴らした場合でも、アンプとして別途、CHORD Hugoを足した時のような「音量をどこまででも上げられそう」という穏やかさとキツさの少ない感じがでてくれます。
高周波ノイズが回避されているのかもしれず、UltraFlexiのおかげ?とも考えましたが、明示的に被膜にUltraFlexiを使っているという記載は見当たらないようです。
ただAresとは違って透明なシースではないので、素材は若干異なっている可能性は高いでしょうね。
次は初代Maverickに装着してみたところ、こちらでも穏やかさは変わらずで高域はややサラサラした質感になりました。
残響がしっかり聞き取れる感じでジャズはやや上品になり、女性ボーカルは艶やかになるものの、少し重心が下がって軽快さが薄まるところはあるかも。
IEM的な特色は強まっているようには思われますが、音色としての相性としてはChorusのほうが合いそうな気がします。
下に戻してChorusでAres Sと比較もしてみました。
まずはAres Sだと音が近く硬質な印象です。
ピアノは下がややこもり気味ですが打鍵の重さはしっかりあります。
ボーカルは子音が多少強めに感じるケースもありましたが、音が近い感覚があるのでそれが生々しさにもつながっているように感じられました。
つづいてEros Sではさきほどのピアノのこもりが消え、そもそも音量が少しアップするような感覚があります。
ボーカルはガサガサせず滑らかで静寂感があり、子音は目立たず吐息はしっかりと出てくる感じで妖艶さが増します。
Chorusの持ち味が活かされてるとも言えそうで、ひたすら自然ではみ出した部分がないなと感じました。
Ares Sとのいちばんの違いはやはりピアノの質感で、全体にナチュラルということなのでしょう。
逆に初代Maverickのほうは元々、Ares Sが装着されていたのでそれに戻して確認したところ、こちらはややシャキッとしてくれてAres Sが合っているようです。
ほんの少しエッジを立たせて、イヤホン側の若干の古くささみたいなものを薄めてくれるようなところがあるのかもしれません。
ケーブルもイヤホンの数と同じかそれ以上くらいになってきましたし、そろそろ落ち着くかな。
上には上がありそうですけど、うまく適材適所にできたかなと思っています。