アナログリラックスから発売されているリード線「吟醸リード」のスタンダードモデルを2種類購入してみました。
スタンダードとアドバンスが音楽ジャンルに分かれてそれぞれ5種類ずつ、全部で10種類もラインナップされています。
個人的にはリード線はカートリッジや聴く音楽の種類でクセ付けするものではなく、カートリッジの微小な発電をロスなく伝えるのが重要と考えているのですが、なんだか処分品っぽいのを見つけたのでお試しにという感じです。
ポップススタンダードはPC-TripleCの0.6mm単線を無鉛銅入り銀ハンダSR-4NCuでチップに取り付けてあるとのこと。
これをYAMAHA MC-11に装着してみましたが、0.6mm単線は正直かなり固くて取り回しは悪いです。
47研みたいにこの太さのものをスピーカーケーブルに使ったりするくらいですから、それをカートリッジとシェルの間に取り回すのがやりづらいというのはなんとなく分かっていただけるかと。
音はPC-TripleCの単線というストレートな音色傾向が主体なので、ハツラツとしつつも古いリード線よりもグッと鮮度が上がる印象はあります。
特にポップスに向いているという感じはないですけど、エントリーモデルにしては若干穏やかな傾向のMC-11をシャキッとさせるくらいの効果はあるようです。
ボーカルスタンダードのほうはまだ予備として眠らせてありますが、導体にアニールOFC、ハンダにゴールドニッカスが使ってあるんだとか。
見た目がなんとなく昔のオーディオテクニカのPC-OCCのにちょっと似ていますね。
被膜も音への影響はかなり大きいと思うので、そこにも触れてほしかったかな。
あとチップが結構曲がりやすい傾向で、おまけに被膜に隠れているのでラジオペンチなどで挟む場合はできるだけチップの外側のほうを掴むようにしたほうが安心っぽいです。
今はリード線も結構高価なものが増えてきたので、ちょっと値引いてある価格ならまあアリかな。
アナログリラックスのカートリッジはものすごい人気ですけど、吟醸リードはあまり話題になっていないのも音質云々以前にこの分かりにくさが影響しているんじゃないかなぁと思ったりしていましたが、実際使ってみてもやっぱりそこが課題なのかなぁと感じた次第です。