• 2112月

    GustardのUSB-DDC「U12」を入手しました。

    Mark Levinson No.360LをDELAと接続する上でDDCが必要で、これまではJAVS X-DDCを使っていたわけですけど、そこを少し強化できないかなと。
    X-DDCは1ppmのTCXOを積んでいて電源も外から取ることはできますが、U12は0.1ppmですし、同じXMOSでもU8と多少新しいものになってるようですし。

    電源内蔵で出力端子の種類が多いのも良さそうです。
    欲を言えばDSD-PCM変換やダウンサンプリングなども請け負ってくれるようなDDCがあればそれがベストなのですけど、それはむしろトランスポート側のお仕事でしょうね。

    第一印象としては音が前に出てくる印象で、澄んで淀みのない音の出方と感じました。
    無理している感じがなく自然です。
    むしろそこからの伸びしろが大きく、温まってくるとより自然になってきて伸びやかさも出てきました。
    ただ終始一貫して背伸びしていない感じで素直な仕事をしてくれている印象です。
    X-DDCと比べるとザワザワした感じが減ったのだと思います。

    そもそも電源スイッチすらないですけど、24時間くらい電源投入状態を保持したほうが良いようです。
    115Vで駆動するともっと良い(レギュレーターの関係で100Vだとちょっと低いらしい)という説も目にしましたが、さすがにDDCのためだけに昇圧トランスを置くのも…。
    そこまで大きな期待はしていなかったのですが、USBが絡む部分はやっぱりまだボトルネックだったのだなと感じました。
    U12もすっかり古い機種ではありますけど、わりとお手頃に中古が見つかることもあるでしょうし、古いDACをつなぐには良い選択肢のひとつだと思います。

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    2022/12/21 12:00 pm | Gustard U12 はコメントを受け付けていません
  • 0712月

    Mark LevinsonのD/Aコンバーター「No.360L」を入手しました。

    1998年発売で完全にマドリガルになってしまった後のマークレビンソンですが、DVD Audioが出る頃の製品ということもあって24bit/96kHzまで対応しているのがうれしいポイントです。
    そこそこ長くオーディオをやっているとやっぱり一度はマークレビンソンを使ってみたいという想いもありましたし。

    当たり前ですがUSB入力はなく、どちらかというとAES/EBUがメインになっています。
    ただ全部で6系統(AES/EBUx2,ST-link,BNC,RCA,TOSLINK)も入力があるのでいろんな機材を接続可能です。
    左右完全分離のアナログ段も特徴的な配置で、内部も前側中央に電源、後部にデジタル部、左右にアナログ段、しかもデジタル部分はシールドカバーで覆われるなど、なかなか徹底してあります。

    その分、熱がこもりそうですけども、そこはクロックの安定化も兼ねてあえてやっているらしいです。
    電源もスタンバイはあるものの実質的には全然オフになっておらず、熱によるものか故障は結構多いみたいですけどね。
    上位モデルにNo.360SLがありますが、DSPの数が違ったりPCM1704の差動動作を合わせる部分が高精度抵抗になっていたりコンデンサにOSCON使ったりしているようです。
    PCM1704自体は片chあたり2個ずつなのは同じようで、特にRCAメインで使ううちのケースだとさほど差は出ないかな。
    音傾向も若干ことなるようで、No.360Lのほうがナチュラルということらしいです。

    早速聴いてみると、予想よりもずっと穏やかで余韻が優美で美しいものです。
    どちらかというと冷静な表情を感じさせ上品で高貴な印象を受けました。
    丁寧に描写する感覚で、そこはうちのCDプレーヤー「Wadia 23」とは結構対極にある感じがします。

    管楽器の息遣いがとても良く伝わるのが印象的で、これまでの機材がやや雑にすら感じます。
    ちょっと大げさですが、これまでドラフト画だったものに水彩で色彩をつけたようでもあります。
    大編成になっても各々の楽器が埋もれず、かといってバラバラになることもなく調和しているあたりはやはり当時の高級モデルらしい余裕も感じます。

    電源投入からは少なくとも10分くらい経たないと本領発揮してこないのは確かなようです。
    ただそこまでずっと通電しておくのもちょっともったいないですし、今はKRELL PAM-3といっしょに電源連動タップで聴こうと思う数時間前に電源投入するようにしています。
    底にIECコネクタがあるというのもなかなか不便なところですが、そこはまた後日。

    いやゆるハイレゾ系はひとまずJAVSのUSB-DDC「X-DDC」経由でRCA同軸からの入力でテストしました。
    ハープシコードの音色がまるで違っていて、今までがいかに鈍っていたかというのを痛感しました。
    かと言ってキツさは皆無なあたりのバランス感覚もさすがです。
    HDCDにも対応していますが、そこまでソースは多くないですし、音量合わせのためにデフォルトで-6dBする処理がオンになっているのがちょっと不便です。
    デジタル領域で下げているので音質的に不利ですし、電源を切ると設定を忘れてしまうのもちょっと面倒です。(スタンバイなら忘れないのですが…。)

    ジャンルとしてはジャズもやはり合いますけど、意外とバロック音楽の系統を聴く機会が増えたようです。
    余韻の表現が繊細だったり、ちょっとした表現の機微、音源に収録されてあるホール感などがこれまでより伝わってくるからかもしれません。
    女性ボーカルなども優しい世界が広がって、リバーブの微妙なさじ加減もとても繊細に再現されます。
    コンプ気味の音源でも歪みを感じにくいのが意外なメリットで、DSP処理で352.8kHz/384kHzにアップサンプリングされているのですが同時に多少デコンプ的な対処でもされているのかな?

    回路等で特徴的なのは、いわゆるFIFOバッファを搭載しているところで77.76MHzのクロックを基準にAD9850で打ち直して入力のジッターを低減しています。
    0.004ppmのクロックらしく、これでジッターは157psくらいになっているらしいです。
    実際にはX-DDCに外部電源を奢ってみたりAES/EBUだったりで違ってくるので、やっぱり上流自体が良いほうが音質的には有利な印象はありますけどね。

    この1年ほどでだいぶ方向性転換してきましたが、これでほぼ集大成になったのではないかと思います。(オーディオマニアにありがちなセリフですが。)
    あとは周辺を固めて少しずつ本領発揮させていきたいと思っています。

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    2022/12/07 4:30 pm | Mark Levinson No.360L はコメントを受け付けていません
  • 0412月

    ACOUSTIC REVIVEのスパイク受け「P0-SP」を入手してみました。

    その昔、ESOTERIC P-0用に発売されたもので、限定300個だそうです。
    なぜか3個セットで出ているのはよく見かけていたのですが、今回はちゃんと4個ありました。

    ACOUSTIC REVIVEさんというとSPU4/8という真鍮製のスパイク受けがとてもメジャーですが、それと比べてみるとその大きさが良く分かっていただけるかと。
    アレも他のスパイク受けからするとかなり大きくて重量のあるものですけどね。

    地震がわりと多い地域なもので、スピーカーのスパイクはずいぶん前にやめましたし、スパイクを使っているのはWadia 23のみです。
    あとはDENAFRIPSのDACがちょっと尖った形なので、スパイク受けが使えないこともない程度です。
    ひとまずそのDACの下に敷いてみることにしました。
    ここだけヒッコリーボードがないこともあり、これまでは嵩上げも兼ねてJ1 Projectのを敷いていたりしました。
    それと比べてだいぶ華やかさと艶が出て有機的になったようです。
    音像は少しシャープになり、フォルテな部分ではグッと力強さが出てきました。

    異種金属を合わせたものなのでそこまで響きは乗らないですが、形状がピアノの脚に敷くものに似ていて、まさにそんな効果があるような気がします。
    以前より鮮度が上がった感じがして決して緩い方向性ではないのですが、ついつい聴き続けてしまうような魅力があります。
    簡単に言うと生っぽいんですね。
    オーディオ的に解釈すると、歯切れが良く淀みがなくなっていて、ARES IIは少し低域が出ない感があったのですがこれがかなり解消したように感じられます。

    次はWadia 23のほうに使ってみます。
    フルートの音色が鮮やかで余韻が伸びやかになり、ハープの弦の弾む感じが良く出ています。
    鮮度を重視してくる感じで爽快さ、抜けの良さが感じられますが、重厚さはやや薄めになったかも。
    ハイスピードの傾向で、ヴァイオリンの音色は良く引き出せているように思います。
    石黒社長に聞いたところだとWadiaは純正のスパイク受けが意外と相性が良く、その下にクォーツインシュレーターがオススメとのことでした。
    たしかにそんな感じはしますね。

    DENAFRIPSは今回のスパイク受けを外した後は帯域がナローになったような印象はあるものの、バランスは案外悪くありません。
    あえてDENAFRIPSのほうにクォーツインシュレーターを下に入れてみたところ、潤いのあるサウンドになりました。
    ゴージャスさが出ましたし、浮ついた感じが減って地に足がついたような感覚があります。
    いちばん違うのはピアノの鍵盤にちゃんと重さが出たところで、重鈍になることなく歯切れは良いままスケール感が増したように思います。

    総じて、潤いを出したいならクォーツインシュレーターが良く、P0-SPのほうは少し華やかになるが鮮度向上が望めるので少し眠い機材で使うのが良いのでしょう。
    最終的な位置決めはちょっと機材の入れ替わりもあるのでまだ確定していませんが、貴重なものを入手できたなと喜んでいます。

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    2022/12/04 12:00 pm | ACOUSTIC REVIVE P0-SP はコメントを受け付けていません
  • 0312月

    ラックスマンのスピーカーセレクター「AS-5II」を入手しました。

    1984年頃発売のモデルで以後のモデルとの違いはヘッドホン端子がないことでしょうか。
    用途はクレルのパワーアンプに保護回路がないので、電源投入時にスピーカーをオフにしておこうかなと考えた程度なので機能としては十分です。
    課題はスピーカー端子がかなり貧弱で、バナナもYラグも使えないことくらいでしょう。

    ただ内部配線はわりと丁寧で、基板で引き回したりせず手配線で丁寧に作ってあります。
    部材そのものはやっぱり多少お手頃っぽさが残りますけどね。

    動作確認はSansuiのプリメインとKLHでやりましてガリ等はなく無事に動いてくれました。
    ただ実際のところ使っているかと言われますと、まだ休眠状態のままです。
    いっそのことサブスピーカーに切り替えて使うくらいだと出番があるかな?
    反対方向に使えば2台のパワーアンプで1台のスピーカーを使い、アンプ側を切り替えることも可能なので、眠っているAccuphase P-550と切り替えるほうが現実的な出番はあるかも。

    いろいろ理想論を考えるとKSA-100に入ってるヒューズをこっちに仕込んでヒューズホルダーをスルーするとか改造も視野に入ってくるかもですが、持っておいて損はないアクセサリだと思いますので、ひとまず保留しておこうと思います。

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    2022/12/03 2:30 pm | LUXMAN AS-5II はコメントを受け付けていません
  • 2211月

    オーディオアクセサリー銘機賞2023」のグランプリ受賞モデルが発表されていて、その中にACOUSTIC REVIVEのコンセントスタビライザー「CS-3K」を見つけました。

    CS-2Qは以前から愛用していますが、だいぶ前に販売が終了してしまっていました。
    リアリティエンハンサーが出た頃に他のユーザーさんが試作品を使っている様子はチラッと拝見したことがありましたが、今回のはその頃のものとも違ってかなり強化されているようです。

    いちばんの違いは物理的な安定性確保だけでなく、特殊コイルを組み合わせた独自回路が搭載されている点でしょう。
    こちらも愛用しているRPC-1と同じ原理のものだそうで、こちらもRPC-1KMというニューモデルがグランプリを受賞していましたが、それに負けず劣らずの効果だそうです。
    回路との内部配線にはPC-Triple C/EXを使うというこだわりようです。

    もちろん物理的な部分にもしっかりこだわってあり、コンセント部のベースは絶縁性能に優れたテフロンの削り出し、カバー部分は航空アルミ合金2017S、電極はリン青銅と2017Sアルミ合金と異種金属の組み合わせ、内部は天然クォーツも使われています。
    RPC-1やCS-2Qも透明感や静寂度合いの高まりで非常に効果的でしたが、ノイズ対策グッズにありがちな抑制された音になる傾向が皆無でむしろ躍動感がみなぎってくるのが好印象です。
    今回のCS-3Kはデモなどですでに体感した方から「それ以上の絶大な効果」だと耳にしていますし、高い効果が期待できそうです。
    詳細はまだ公式サイトにありませんが、先日実施されたオーディオユニオンでの試聴会の記事や無線と実験の最新号などを参考にしてみてください。

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    2022/11/22 3:30 pm | ACOUSTIC REVIVE CS-3K はコメントを受け付けていません
  • 1911月

    オーディオテクニカのウルトラソニックCDクリニカ「AT6060」を入手しました。

    いわゆる超音波洗浄器で、本来は専用クリーニング液「AT694」を水で薄めてCDをクリーニングするというものです。
    専用液は付属しませんし、あったとしても20回分でもう売っていませんから、そこは代用品を用意する必要があります。
    CD以外にもアクセサリや小物類もクリーニング可能で、こちらは中性洗剤で良いとされています。
    CDはレーベルもあるので、あまり強力すぎないほうが良いでしょうし、浄水にちょっとだけドライウエルを入れる形で作りました。

    CDは蓋の部分にケースのように装着する形で、できればレーベル面が浸からない程度にするのが良いのでしょう。

    見比べてもなかなか分かりませんが、ちょうど同じディスクを2枚持っていたので、処理なし(左)と処理後(右)です。
    盤面に透明感は出て反射が鋭利になった気もしますが、画像で識別できるほどではないでしょう。
    音は比較が難しいですが電源ノイズが減ったような方向性の変化があるようにも感じられますし、力強さが出たようにも思われます。
    Wadia 23は信号面を上にセットするので内側の部分に指紋が付きやすいですし、そういう油分を取り除くのには良いでしょうね。

    超音波というとメガネが定番ですが、CDに合わせて12cmほどなので全体は入りきれません。
    上にコップなどを載せてもその中に入れても一応効き目はあるようですが、液体や物を入れずに動かすのは厳禁だそうです。
    ナイフやスプーンも洗ってみましたが、中性洗剤はそこまで効果がなく、ドライウエルのほうが効果が分かりやすい気がしました。
    いちばん分かりやすかったのはミラネーゼの腕時計ベルトで、これはもう真っ黒なものが出てきました。

    レコードみたいに音溝に直接的な効果があるわけでもないですし、積極的にはオススメしづらいですが、シチズンなどからメガネ用のが出ているのでそれらを入手してみるのは良いかもしれません。

    Filed under: Audio
    2022/11/19 4:00 pm | audio-technica AT6060 はコメントを受け付けていません