• 127月

    Beat audioもLightningケーブル「Emerald MKⅡ Digital Adapter Cable」を入手してみました。

    それまでは定番のFiiO FT-FT1を使っていたんですが、Shanling UA2に加えてLotoo PAW S1も増えたのでそもそも1本では足りなくなっていたんですよね。
    OTGケーブルとはいえUSBケーブルですからそこまで凝ったものでなくても良いかなと思いつつ、やっぱりちょっと拘ってしまいました。
    Lightning端子のものはそれほど選択肢は多くなく、このケーブルは銀メッキ銅合金導体8本を使ってあります。

    端子が少し大きめでどうかなぁと思ったのですが、案の定、iPhoneケースそのままだと干渉して挿すことができませんでした。
    地道にちょっとずつ削ってなんとか上のような感じで装着可能になりましたが、対応できないケースも多いかと思われますのでその点は要注意です。
    ちなみにケーブルは太くて硬そうに見えますが、実際にはかなり柔軟に曲がってとても扱いやすいですし、プラグも装着さえできればしっかり刺さって安定感があります。

    PAW S1に装着して聴いてみると、意外なほどに変化は大きくて驚きます。
    音はパワフルで特に低域のパワーが違うなと感じますし、静けさの表現も細かく、ダイナミックレンジも広がっているようです。
    また、ボーカルが近く感じるなど、全体的に底上げされているなという感触を受けました。
    この手のDACだと電源がバスパワーなことも関係しているのかもしれません。
    あえて欠点を挙げるとすれば、セルフパワーのDACと比べればややじゃりついたところは残る気はしますが、LT-LT1だと明らかに線が細くなります。

    Shanling UA2でも試してみると、こちらのほうが変化としては大きいです。
    空間表現が大きく向上しますし、静寂感も出ます。
    そもそもLT-LT1ではiPhoneの通信ノイズをかなりの頻度で拾っていたのですが、それが相当軽減されました。
    そしてやはり低域が深く、ここがこのケーブルの音色上でのいちばんの特徴かなと。

    Shanling UA2と比べるとLotoo PAW S1で使った場合はやや硬調に感じられるところもあるので、使い分けるのであればShanling UA2で使ったほうがバランスとしては良いのかも。
    ただより規模の大きさというか懐の深さはPAW S1のポテンシャルが高く、いわばブックシェルフとフロア型の違いのようなところがあります。
    一概にどちらが良いとは言えませんけどね。

    むしろ、このケーブルを先に導入していたら、PAW S1に手を出さず、Shanling UA2で満足していた可能性は高いかもしれません。
    まさに予想外ですけれど、そのくらいの差があるようでして導入した甲斐があったというものです。

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    2022/07/12 12:00 pm | Beat audio Emerald MKⅡ Digital Adapter Cable はコメントを受け付けていません
  • 087月

    DENAFRIPSのD/Aコンバータ「ARES II」にもISOCLEANヒューズを導入してみました。

    ARES IIは購入時に手持ちのセラミックヒューズに交換しておいたので、そのままでも良いかなと思っていたのですが、交換した機材がどれも自然に底上げされた印象なのと、こういうのも今後は値上げしていくのかな?(実売価格はすでに少し値上げしてる?)と思い、この際に導入しておくことにしました。

    IECインレット部分にヒューズが入っている構造ですが、内部配線から向きは上から下へだろうと推測し、そのように装着しました。
    ヒューズに向きがあるのかは難しいところですけど結構音傾向が変わるらしいです。(試してはいない。)

    定格は115V動作で250V2Aのようですが、今回は自己責任で2.5Aをチョイスしました。

    音としては硬さが出なくなって音色に温かみがあり自然な感じになりました。
    まだもうしばらくエージングが必要だと思いますけど、ISOCLEANはクセがないので扱いやすいと思います。
    セラミックの時は一聴するとカリッとして良いところもありましたけど、やや滑らかさや繊細さに欠ける傾向がありました。
    ISOCLEANのほうがむしろ力強さは増したくらいに感じられます。

    しばらくいろいろやったヒューズ交換もひとまずこれで一区切りかな。
    KRELL KSA-100内部とか、やりだしたらまだまだきりがないですけどね。

    Filed under: Audio
    2022/07/08 1:00 pm | DACにISOCLEANヒューズ はコメントを受け付けていません
  • 067月

    Lotooのスティック型USB-DACアンプ「PAW S1」を導入してみました。

    先日もShanling UA2を導入したばかりですが、意外と出番が多く、聴く時間の長さを考えると据え置き機より長いくらいでもう少し注力してみても良いかなと。
    仕様はかなり似通っていますが、こちらは3.5mmアンバランスと4.4mmバランス(UA2は2.5mm)だったり、DACチップがAKM4377(UA2はES9038Q2M)と微妙に毛色が違います。
    あと本体に液晶があったり、DAC側で音量コントロールするところなどが異なります。

    まずはファームウェアをチェックすると1.0.0.8になっていたので最新の1.0.0.12にしておきました。
    更新にはMacも使えるのでわりと便利です。
    音傾向としては素直な印象で、数字よりもアンプが力強く感じられます。

    液晶表示もかなり便利で、サンプリング周波数もしっかり確認できるので「実はこのソフトはDSDネイティブ再生に対応してなかった」なんてのもすぐに分かります。
    すぐ消灯されるのでiPhoneのバッテリー消費もそこまで心配する必要はなさそうです。
    NAS経由でハイレゾ再生していると1時間くらいでiPhoneのバッテリーを14%くらい消費しましたが、純正のミュージックだと全くと言って良いほどバッテリー消費(せいぜい1時間で1〜2%ほど)しないので、普段使いとしては純正でいくのが良いのかも。

    Shanling UA2と比較してみると、UA2のほうがなんとなくナローレンジに感じる場面があります。
    むしろスッキリしてるとも言えるのですが低域が薄いのはどうやら確実に違いとしてあるようです。
    インピーダンスがやや高めの場合は特に差があるのはiPhoneのみだとUA2はゲイン選択ができないことにもよるかと思いますが。
    あと、やはりiPhone本体でのボリューム調整は細かい調整には不向きで、その点はPAW S1は微調整可能で便利です。
    動画をちょっと見る程度なら本体でコントロールできるメリットもないわけではないですけどね。

    全体としては聴き疲れせず長時間聴けるなぁというのがPAW S1の強い印象でして、相性の良いイヤホンやヘッドホンだとずっと聴いていたくなります。
    相性が良いのはSHURE AONIC 3やOriolus Finschi、ヘッドホンだとSENNHEISER HD598などで、穏やかさを保ちつつ、音楽の躍動感をしっかり出してくれてポータブルであることを一瞬忘れさせてくれるような場面もあります。
    多少欲張ってハイゲインで鳴らすほうが元気はあって好みでしょうか。

    やや高域が強めになったりナローに感じられてしまうイヤホンがあるのもまた事実でして、Campfire Audio NOVA CKやDORADOとはあまり相性が良くないように感じられました。
    なぜか少しこもったような抜けの悪さが出てしまうんですよね。
    もちろんバランス駆動とかイコライジング、イヤーチップやリケーブルなどで対処可能な範囲だとは思いますが。

    4.4mm駆動に関してもひとまず2.5mmからの変換プラグを導入して動作確認程度に使ってみました。
    たしかにセパレーションは良くなりますが、中抜け傾向はあるのは他のバランス接続でもありがちなことでしょう。
    現状だと本質的なクォリティに大きな差はないので、気軽な3.5mmが良いような気も…。
    もちろん変換プラグによる鮮度低下もあるでしょうから、将来的にリケーブルの選択肢が広がったと捉える程度にしておくことにします。

    最近はBluetoothヘッドホンやイヤホンで簡易的に済ますことが多かったのですが、UA2とPAW S1でワイヤードで聴く比率もずいぶん増えましたし、そもそもの満足感が段違いです。
    イヤホン端子がなくなって久しいiPhoneですが、今は手軽なDACアンプの品揃えもそこそこ充実していますし、ひとつ持っておくと便利かなと思います。

    Filed under: Audio
    2022/07/06 5:00 pm | Lotoo PAW S1 はコメントを受け付けていません
  • 276月

    DELAのミュージックサーバー「HA-N1AH20/2BK」を入手しました。

    BUFFALOのRAID NASは先日6TBから8TBに買い替えたばかりですが、あれは仕事用。
    今回のは4年くらい前に入れたSoundgenicからのアップグレードです。
    容量は2TBx1なので変わらずですけどね。

    DELAというとシルバーが主体ですけど、なんとなくブラックにしてみました。
    そもそももうすぐN50というニューモデルも出ますし、その前もN1A/3なのですでに旧モデルですけど。
    HDDや内部構造が気になりますが、保証期間内はひとまず中は弄らないことにして早速セッティングしました。

    ネットワーク端子はLANとPLAYERポートがありますが、素直にLAN端子でハブとつなぎました。
    USBもUSB DAC、USB 3.0、EXPANSION、BACKUPと4つもあり、こちらもまずは素直にUSB DAC端子でDENAFRIPS ARES IIと。
    まずはファイルは入れず、SoundgenicをDLNAサーバーに、DELAはレンダラーとして無事再生できることを確認しました。
    ファーストインプレッションとしては低域にゆとりが感じられます。

    そこまで確認できれば一安心と、ファイル共有を使って手持ちの音源をDELAの中に入れていきます。
    ゲストアクセスができなくてちょっと驚きましたが、最新(V3ではさらに新しくなってますけど)のファームウェアではnobodyというユーザーが切られていて、それでアクセスするんだそうです。
    通常のNASのようなWebからの設定画面がないのでちょっと驚きますが、その分、本体ディスプレイで全ての設定や、その気になればネットワークなしでの再生までできてしまいます。

    ファイルコピーは正直かなり遅く、かなり速いほうなSoundgenicの1/3くらい、BUFFALOのRAID NASのシングルCPU版よりもずっと遅いです。
    USB-DACの電源が入っているとそちらを優先するそうで、オフにして500GB強コピーしましたが、6時間で70%くらいの進み具合だったので夜間放置で無事に完了しました。

    Soundgenicはパソコン近辺に収納していましたけど、DELAはサイズや操作の面もあってサブラックに。
    インシュレーターは質素なもので交換したい衝動に駆られましたが、振動や動作音は全く目立たず、これなら慌てて交換することはないでしょう。

    セッティングやアクセサリー類を特に詰めていない状態でもクセがなく素直なサウンドで、よくオーディオショップの試聴室で鳴らしてるなぁという感触の音の風合いです。
    前述のようにSoundgenicよりはやや低域寄りのバランスですが、ほぼノーマルの状態では生々しさはまだ少し足りないかも。

    グリーンカーボランダムの袋を載せてみたりもしましたが、これはDACの上のほうが余韻の描写がドライ過ぎずにバランスが取れていたので、振動抑制で余っていたレコードスタビライザーを載せておく程度にしました。
    電源は最初は適当にオーディオのサブ系統からアース非結線のでつないでいましたが、結果的にはこれが良かったようです。
    SoundgenicのACアダプタと同じようにパソコン側のアイソレーショントランスから3Pの電源ケーブルで取ってみたのですが、ややザラつきがあって、EMI Meterで見てもパソコン側、オーディオ側ともに数値が高くなっていました。
    電気用品としてはアースをつなぐべきなのですけれども、音質面ではどうも非結線のほうが良いような印象です。

    操作性についてはLINN Kazooを使っているのでSoundgenic時代とほとんど変わりませんが、やや反応は遅いかも。
    また曲をシークすると再生とポーズのトグル動作がおかしくなることがあります。
    プレシジョンスタート調整時間を長めにするほうが音質的にも有利だということで、これを最近のモデルのデフォルトらしい3.0秒(この機種だと0.75秒)にすると安定したような気もしますし、音質面でもこちらのほうが揺らぎが少なく良好みたいです。
    設定での音質への配慮としてはLAN端子のランプ消灯、コピー後はファイル共有をオフに、そしてディスプレイの消灯を気が向けばやるようにしています。

    ここからはアクセサリー類も投入して詰めていきました。
    フロント端子は内部でUSBケーブルを引き回しているらしいので外しても良いかなぁという気もするのですが、ひとまず改造はしないと決めたのでACOUSTIC REVIVEのUSBターミネーター「RUT-1」を挿しておきました。
    LANケーブルは元々、「LAN-1.0 TripleC」を使っていたので、そこにもLANアイソレーター「RLI-1GB-Triple C」を、PLAYERポートにはLANターミネーター「RLT-1」を。
    また、LANアイソレーターはMac miniにも追加しておきました。
    DENAFRIPSとの間のUSBケーブルも「USB-1.0PLS」を使っています。

    ここまでの対処で、雑味がさらになくなって自然で厚みもある、いわゆるデジタル臭さが減った状態になったように思います。
    ややドライではありますが、楽曲の中の余韻をより活かして余計な付加のない再生をしてくれますし、楽器の定位がより明瞭になったようです。

    DACとの接続はUSB DAC端子ではなくUSB3.0端子につないだほうが良い?という説も見かけたのでやってみましたが、正直あまり大きな差はありませんでした。
    若干あっさりした感じになるかな?という印象ですが、初期起動時、DAC側が異様に高いサンプリング周波数表示になることもあり、安定度も考慮すると本来の端子が良さそうです。

    最後まで迷ったのはBus Power ProをDACとUSBケーブルの間に挟むかどうかですが、DENAFRIPSのインターコネクトケーブルを「RCA-1.0 TripleC-FM」にすると明確に方針が定まって、USBケーブル直結にすることにしました。
    挟んだほうが静けさは出るのですけどややナローレンジに感じられ、鮮度も若干落ちるようです。

    使いこなしはまだまだこれからで、細部は明らかに精細で、DENAFRIPS導入と相まってハイレゾの真価が発揮されてきつつあるものの、正直まだWadia 23と比べると低域はやや薄味だったりします。
    ただどちらかというとDACの側への対策に絞られた感もあって、そこが明瞭になるという意味でもDELAの導入はしっかりと底上げになっているように思います。

    なお、DENAFRIPS ARES IIはなぜかありがたいことにマーカーレスDSDに対応していまして、DELA経由でDSD512までのDSD音源、24bit/384kHzまでのPCM再生が確認できました。
    これ以上も対応しているのかもしれませんが、あいにく対応フォーマットの音源のほうが見当たらないですし、実用上は十分でしょう。
    さすがにDSD256くらいからは本体ディスプレイの表示ももっさりしてきますし。

    ひとまず大まかな設定は終わりましたし、ストリーミング再生をする予定がない私にはなかなか良いチョイスだったと思います。
    Roon対応や今後の進化を考えるともうちょっとプロセッサの性能が必要になるのかもですし、そういった場面では今度出るN50をチョイスしたほうがファームウェア更新も見込めて良いのでしょう。
    機会があれば新しいモデルもどこかで聴いてみようかなと思っています。

    Filed under: Audio
    2022/06/27 12:00 pm | DELA HA-N1AH20/2BK はコメントを受け付けていません
  • 136月

    MITのターミネーター「Universal Terminator 2」というのを入手してみました。

    MITのケーブルというと独特の箱が有名ですけど、これはそれを汎用的にして他のRCAケーブルの出力側に取り付けるようにしたものです。
    この箱(ターミネーター)は『ケーブルを通過する低周波帯域の信号の時間的遅れをコントロールし、これを高周波帯域に整合』させるものだとか。
    中身が開いたのを見かけたことがありますが、なにやらコイルっぽいものがチラッと見えていた気がします。

    とりあえず動作確認も兼ねてプリとパワーの間に付けてみました。
    さきほども書いたように出口側に付けるように指定されているので、パワーアンプのほうに装着する形です。
    気が短いのでサクッと聴いてみたところではちょっと静かになった印象でキツさが減ったようにも思えますが、少し線が細くなったような感じもします。
    定位の揺れは減ったような気もするのですが、少し音数が整理されたような感じもあります。
    中域の描写に重きを置いていて、熱量が減ってやや説明的になったようにも感じられます。
    その代わり曲や録音を選ばずオールジャンルで聴きやすくまとまる印象です。

    本来だとささっと付け外しをやって比較したいのですが、KSA-100は電源を切ってもしばらくは音が出続けるくらいに保護回路が割愛されているので、最低でも30分は待たないと配線は弄れません。
    しっかり放電させてから元の直接接続にしてみたところ、こちらのほうがダイレクト感があってフレッシュな印象です。
    通常のケーブルとは違って余計な接点が増えますし、それも影響しているのかもしれません。

    ただ、詳しい方に伺うとMITのターミネーターは48時間通電しないと安定しないらしく、それをブレークインと呼ぶらしいとのこと。
    気が短い私には向かないなぁと思いつつも、付け外しが多少はやりやすいプレーヤー(DP-77)側に移動させました。
    こちらもまずは装着早々に動作確認がてら聴いてみますと、元々ギスギスしやすく揺らぐ傾向があるプレーヤーなのですが、これが落ち着いて程良く整頓された感じに仕上がっているようです。
    雰囲気的にはDENON DCD-S10IIのような風合いになった気がします。

    これで多少のブレークインを進めて、Wadia 23と比較してみました。
    Wadia 23はデッドな感じにはなりがちですが、まさに「生っぽい」雰囲気です。
    喩えとしてはあまり良くないかもしれませんが、スタジオ録音のようなDP-77+MITに比べてリハーサルの熱気のようなものを感じます。
    MITのほうはレコード芸術的な仕上がりで、楽曲によってはライブハウスと小ホールの違いのような違いとも感じられました。

    誤解を恐れずに言えばMITのターミネーターはMQAのような整頓されるエフェクターの要素があるように感じました。
    整理整頓されて正されるケースも多々あって、きっちりハマればアイロン掛けたてのシャツのような整った佇まいになります。
    その分、陰影やテクスチャの質感は薄まるケースもあって、それを雑味と捉えるか否かで好みが分かれるのではないでしょうか。

    このまま数日様子見してぼちぼち聴いてみました。
    たしかに付けてすぐよりも落ち着いてきた感はあり、細部の描写が繊細になっています。
    しかしどうしても質量が軽くなったような感覚があって全体的にこじんまりしてしまった感は拭いきれないようです。
    上品で澄んだ感触がオシャレな雰囲気でキツい音はしないのですが、生命感が薄いように感じてしまいます。
    確実にアキュフェーズのクセは打ち消されているようですし、見通しの良い音ではあるのですけど、聴いていて嫌味がないが感動も薄いように感じられるのは個人的な好みにもよるのでしょう。
    ピントは合ってるけれど、被写界深度が浅いような線の細めな描写で、これまた喩えが分かりにくいかもですけど、ズミクロンではなくズミルックスといった風情です。

    結果的にうちのシステムの雰囲気には合わないように思えて外してしまいました。
    発想としては面白いですし、上位モデルだとまた違うのかもしれないですけどね。

    Filed under: Audio
    2022/06/13 12:00 pm | MIT Universal Terminator 2 UT2i はコメントを受け付けていません
  • 116月

    SHANLINGのポータブルDACアンプ「UA2」を導入してみました。

    最近はもっぱらBluetoothヘッドホンを使うことが増えて有線のイヤホンの出番はめっきり減っていたのですが、iPhoneはコーデックがAAC(とSBC)にしか対応しておらず、細かな音チェックにはまだちょっと不満が残る部分があります。
    以前iPhoneに付属していたLightning-3.5mmアダプタも予備を購入してあって、あれはあれで特性的には十分優秀なのですけど、やっぱりオーディオ的な雰囲気のあるものも欲しいなと。

    最近の機種は4.4mmが多くなってきていますけど、うちは2.5mmが一部使ってあるのでその点も考慮してUA2をチョイスしました。
    DACにはES9038Q2M、オペアンプはRT6863が搭載されていて、いかにもオーディオ製品らしいスペックです。
    当然ハイレゾにもしっかり対応でPCMは768kHzまで、DSDも512までとDENAFRIPS導入前であれば我が家でいちばん「ハイスペック」なDACだったことでしょう。

    音源のサンプリング周波数はヘッドホン端子の間の小さなLEDで確認でき、以下のように色分け表示されます。

    ブルー : 44.1/48kHz
    グリーン : 88.2/96kHz
    イエロー : 176.4/192kHz
    シアン : 352/384/705/768kHz
    ホワイト : DSD64/128/256/512
    レッド : 44.1/48kHz(UAC1.0接続時)

    ハイレゾ対応プレーヤーはmconnect Player Liteを入れている程度ですが、NAS経由で各種再生は確認できました。
    このアプリだとDSDは黄色になるのでどうやら176.4kHzのPCMに変換されているっぽいですけどね。

    ファームウェアはWindowsで更新してV1.92.12にしました。
    USB-Cケーブルで繋げばWindowsでもしっかりDACとして使えて便利ですが、ゲインやフィルタ変更などの機能は残念ながらAndroidアプリでしか使えません。
    iPhoneアプリからも不可能というのはやや残念かな。

    特にゲインが弄れないと、iPhone本体のボリュームでは1段階で結構ガクッと大きくなりがちで、高感度なイヤホンだと微妙な調整はややしづらい場合があります。
    同様に高感度なイヤホンではiPhoneの通信ノイズを拾いやすい傾向なのも目立ちました。
    Wi-Fiだとそれほどでもないので、4Gなどのモバイル通信側の影響を受けやすいのかも。
    このあたりは本体だけでなく、USBケーブルでも変わるのかもしれませんけど。
    ちなみに同価格帯の製品だと本体からケーブルが生えてるものも多いですが、UA2はUSB-C端子で交換可能ですから、OTG対応ケーブルさえ用意すれば断線の不安は軽減されます。
    なお現在は標準だとLightningケーブルは付属しないので、その点も要注意です。

    電源はiPhone本体から給電されるので気軽に使えるのも便利です。
    稀にiPhoneから認識されずに弾かれたりすることもありますけどね。
    iPhoneのバッテリーはそれなりに減りが速くなりますけど、長時間使うのでなければさほど気にするほどではありません。
    上位モデルのUA5だとハイブリッド電源システムでDAC以降の部分をアンプ側のバッテリーで給電可能ですけど、充電の手間もありますからね。(それにこっちは4.4mm)

    肝心の音質面はあまり触れませんでしたが、どちらかというとやや硬調ではあるものの、モニター的用途には十分良好なものです。
    コレさえあれば完璧、というほどではないですけど、比較的にお手軽にiPhoneで高音質を求めるには良い選択肢ではないかと感じました。

    Filed under: Audio
    2022/06/11 12:00 pm | SHANLING UA2 はコメントを受け付けていません