• 182月

    ACOUSTIC REVIVEのインシュレーター「RKI-5005」、効果があり過ぎてずっとCDプレーヤーで使い続けていましたが、純正の脚を弄ったタイミングで外したのを機にレコードプレーヤーで試してみることにしました。

    レコードプレーヤーでは同社のRMF-1を使っていましたが、ちょっと大きめの地震で外れて怖くなり、それからは純正の脚にしていました。
    水平を取るのがやや大変なのもありましたし、カートリッジへの磁気の影響も多少不安でDAC等で使うことにしたのもありますが。

    さてそんなレコードプレーヤーですが、純正の脚は水平調整ができてバネによるフローティングの仕組みは良いものの、かなりプラスチッキーな雰囲気のものです。
    この下にRKI-5005を敷く形にしましたが、サイズもほぼピッタリで滑ることもなく安定しているのがまず良いですね。

    肝心の出音ですが、これが驚くほどに変化しました。
    CDプレーヤーでも純正の脚のクセを抑えてくれて素晴らしい仕上がりでしたが、レコードプレーヤーではプレーヤーそのものをグレードアップしたくらいの変化量です。
    圧倒的にキレが出て、濁りもスッキリして見通しが良くなりました。
    実はクレルのパワーアンプに変えてからCD等のデジタル音源に比べて、レコードがイマイチに感じることが多くなり、カートリッジを交換するなどいろいろ試行錯誤していたのですが、それがあっさり解決した次第です。

    原因のひとつはおそらく冬場で部屋の温度が低いためというのもあったと思うのですが、そのような時に感じる鈍さが皆無になり、スピード感がしっかり出ています。
    もちろんカートリッジのダンパーが温まるまでのウォームアップは必要ではありますけど、そうした変化もしっかり聴き取れるほどの底上げ感があります。

    RMF-1にした時も素晴らしいものでしたが、それに勝るとも劣らないくらいの抜けの良さで、なにより純正の脚のままなので高さ調整が細かくできるのが良いですし、耐震性の面でも安心です。
    さらにRMF-1すらも凌駕するのが歪みの少なさで、とりわけ高域側や内周で効果が顕著な印象です。
    冬場はどうしても影響を受けやすくなる静電気が抑制されている影響もあるのかもしれません。

    今回も結局、一度敷いてしまったRKI-5005はもう外せなくなってしまいました。
    CDプレーヤーの側はまた後日対処するとして、少なくとも冬場はターンテーブルシート「RTS-30」と合わせてレコードプレーヤー周りの必需品となりました。

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    2022/02/18 3:00 pm | ACOUSTIC REVIVE RKI-5005 レビュー レコードプレーヤー編 はコメントを受け付けていません
  • 172月

    特許機器のインシュレーター「Wind Bell」の廉価モデル「OS-50」を試しに導入してみました。

    4個で25〜50kgの耐荷重と大型機器用のもので、KRELLのパワーアンプで自身のファンによる振動を抑えられないかというのを試してみたかったんですよね。
    その上でスピーカーからの振動の影響も低減できればラッキーかなと。
    廉価モデルだけに名前の由来になっている風鈴効果の部分はなく、振動遮断のみですがM6,M8ネジで締結可能にもなっています。

    大きさは外径50mm、高さ30mmと普通に機材に付いているインシュレーターに近いサイズですが、かなり軽くてプラスチッキーです。

    KRELLには元々、ゴム足が6個付いていますが、これが思ったより高さがあったので、そのままではゴム足より低くなるため、下にクォーツインシュレーターを敷いてかさ増ししました。
    説明書には間に他の素材を挟むと振動抑制が弱まることがあるらしいことが書いてあったので下に入れました。
    なおゴム足を外すパターンもあったのですが、まずはお試しなのと、前2本を固定するネジにはボディにアースを落とす結線もいっしょに内部で固定されていることを知り、残しておくことにしました。

    まずはファンノイズですが、中高域成分が減ってファンの駆動音のみになったような印象です。
    無音時以外は気にならなくなったので、その点では十分に効果はあると思われます。
    ただ上に鉛等の重しを載せてあったのですが、これを載せると重心が変わるからか、音に影響が強めに出てしまったので、載せないほうが良いようです。
    KSA-100の重さが35kg、重しは10kgもないと思うのですが、荷重や重心でWind Bellの効き具合がずいぶん変わるような印象がありました。
    また、重しを載せないと天板の共振は残るため、高域成分のファンノイズは増えるため、結局はプラマイゼロな感じになってしまいました。

    肝心の音はやや甘くなって余韻も少しデッドになります。
    その代わり、低域は濁りが減って音像がシャープになっていて、現代的な雰囲気にはなったといえるのかも。
    ただどうしても音の甘さの部分がかなり気になります。

    しばらくはこれで聴いていましたが、やはりどうしても気になったため、一旦外してゴム足のみにしてみました。
    こちらのほうが素直で実体感があり、線が細くなったり神経質にならないので、KRELLらしさは活きているように感じられます。
    Wind Bellを入れるとやや高域寄りになって、低域はぼやけるようです。

    今度はWind Bellの後ろ側の設置位置をアンプのなるべく後ろのほうにして再設置してみました。
    これだと高域の甘さはあまり感じられなくなったので、やはり重心を上手く取るのがポイントかもしれません。
    ハープの低いほうの弦の鳴りが自然になっていたりと、低域側の音階などの精度重視ならば導入する効果はあるでしょう。
    やはりやや高域寄りのバランスにはなりますが、音色はキレイになっていると思います。

    さらにこれでしばらく鳴らしていましたが、やはり音楽全体がぼんやりしてしまうのが気になって結局外してしまいました。
    個人的にはふんわり小綺麗に鳴るよりも力感や躍動感を残したかったのです。
    ゴム足でも十分その方向性が活きてきますし、セラミック製のAIKOH レゾナンスキラーC型にするとさらに純度が上がったので結局これに戻しました。

    ならばプレーヤーではどうかと、AccuphaseのSACDプレーヤー「DP-77」に移動させます。
    こちらは純正の鋳鉄を交換してみたところ、動作音はこころなしか静かになりました。
    音傾向も静寂性が高まり、細部の描写が細やかになり、鋳鉄独特の煌びやかな付加音が減ったようです。
    重心はやや上寄りになり、残響部分が際立つようになります。
    元々の音源に含まれる残響が精度高く再現されるようになったのか、やや付加的に描写されるのかは判断がつきづらいところですが、どうも後者のような印象がやや強い気がします。

    DP-77は17.7kgしかなく、OS-50が想定している荷重より軽いのも影響しているのかもしれませんが、やはりどうもふんわりしてしまう傾向はあるように感じられ断念しました。
    その後もせっかく交換したのだからと、セイシンとクォーツインシュレーターにしてみたのですが、これもややデッド気味になったので結局は純正のインシュレーターに戻してしまいました。

    決して純正のインシュレーターも最良と呼べるようなものではないのですが、RKI-5005との併用のほうが躍動感を損なわずにクセを抑えてくれていたようです。

    ただこれを機にRKI-5005は別の場所でテストしてみることにしたので、それはまた別の記事でご紹介したいと思います。

    Filed under: Audio
    2022/02/17 1:00 pm | 2 Comments
  • 102月

    SENNHEISERのBluetoothヘッドホン「PXC360BT」を追加してみました。

    かなり古いモデルですが、aptX対応でノイズガード(ノイズキャンセリング)搭載だったので面白いかなと。
    さすがにバッテリーは少し消耗していて6時間くらいの動作のようですが、交換できる形になっているのでまだ少し売っている互換バッテリーを入手すれば多少は改善するかも。
    仕様としてはBluetoothで約10時間、ノイズガードも入れると約8時間、有線でノイズガードだけ使うと約20時間だそうです。

    そのノイズガードは今のものと比べると劇的に効く感じはやや薄い印象です。
    有線でも使えるというのは便利ですし、ケーブルは2.5mm4極のものが使えますのでバランス改造も可能かもしれません。
    インピーダンスは100Ωとこういう製品にしてはかなり高めなので、アンプはそこそこ強力じゃないと厳しいっぽかったですけどね。

    音質としては大雑把に言うと同社のHD25に似た傾向です。
    小ぶりながら低音がかなりしっかりで、ややドンシャリな雰囲気です。
    サラウンド機能みたいなものもありますが、これはあまり実用的とは言えないですけど、そもそもの音質でもドラマや映画等の動画では声やSEが聞き取りやすく使い勝手が良い気がします。
    AACには非対応っぽいので、とりあえずWindowsで使うことにしています。

    すでに私だけでもSHURE AONIC 50、AKG Y600NC Wireless、SONY MDR-1ABTと3つ併用しているので出番はそう多くないですけど、それらと対等に勝負できるくらいの音質はあるんじゃないかなと感じました。

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    2022/02/10 4:00 pm | SENNHEISER PXC360BT はコメントを受け付けていません
  • 072月

    ずいぶん前に買ったままにしてあった「しっくいパテ」とMDFボードで、なんちゃって調音ボードを作ってみました。

    放置してあったせいもあってか水分がやや分離気味でしたが、適当に捏ねてまずは一度目の塗りです。
    本来は2mmくらいの厚みに塗るのが標準らしく、最低でも2回塗りすべきだそうですが、とりあえず1回塗って丸一日放置したところでテスト設置しちゃいました。

    元々ミュートパネルを配置していたスピーカーやや後方の側壁につけてみたところ、ややライブ寄りになって自然な感じです。
    やや中域から中高域にかけて厚めになりますが、濁りは全般に減る傾向です。
    ミュートパネルは中域主体に吸音される傾向ですので、デッドにした場合は有効ですけれども、ライブさを保ちつつ濁りを減らしたい場合には、しっくいボードもなかなか良さそうです。
    MDFの音色も少し出ているので、そこはやはり2度塗りが有効なのかもしれません。

    以前購入した「しっくい効果」というボードも小さいながらそれなりに有用でしたが、これよりもお手頃で大きさも自在なのは良いですね。
    しっくいはどうしてもポロポロと欠けてくる印象があるのですけど、しっくいパテはかなりしっかりくっつくようで、そんなに心配しなくても良さそうです。
    3kgもあれば100x100cmくらいの面積に濡れるそうです。

    今回は小さめのMDFで3枚ほど作ったのですが、まだまだ残りがたくさんあるので2度塗りはやるにして、もう数枚足しても良いかも。
    本来は一度に使い切ってしまわないとダメっぽいので1kgを買ったほうが良いかもしれません。

    今回試してみてやはり石膏ボードの壁の濁りが強いことが分かりました。
    壁ごとリフォームするのも考えたいところではありますが、そうなると別の広い部屋に移設したほうが良いでしょうし、当面はこのままかな。
    RWL-3の間の隙間の下のほうに置いても結構効果がありましたし、また折を見て試してみたいと思います。

    Filed under: Audio
    2022/02/07 4:00 pm | しっくいパテでボード はコメントを受け付けていません
  • 022月

    使い勝手が良くていちばん活躍しているDAP「Opus #1S」ですが、持病のバッテリー膨張が本格的になってきてしまいました。

    2020年7月に代理店に問い合わせたこともありますが、その時点では5500円(税別、送料別)で交換してもらえるとのことでした。
    今はどうなっているか分かりませんけど、もう年数も経っていますし、どうせ保証も切れていますから今回は互換品に交換することに。

    筐体は最近のDAPにしては珍しくプラスチック製でして、裏蓋の部分が爪で留めてあるだけです。
    膨張してくると自然にこの蓋が外れてしまいますから、そこまで劣化が進んだらもう交換するしかありません。
    入手したバッテリーは3000mAhで元々の4000mAhより小さいですが、そもそもバッテリーの保ちも劣化していたので問題ないでしょう。
    中華で探せば5000mAh表記のものも見当たりますけど、ホントにその容量があるかどうかも不安ですし、また膨張しても困りますからね。
    ちなみにOpus #1も持っていますが、こちらはバッテリーのヘタリこそあるものの、膨張は起こっていません。

    配線もちゃんと長めで4ピン形状もぴったり一致していますし、元のバッテリーよりだいぶコンパクトになっています。
    中で動き回るのも良くないですから、念のために両面テープで軽く固定しておきました。
    動作は全く問題なく、快調に動いてくれています。
    (我が家での)DAPの世代交代も検討したいところですが、最近はBluetooth流行りでそこまで画期的なモデルも出てないように思いますし、当面はこれで行ってみようかと。
    むしろPLENUE SやAK300やAK380AMPなど、手持ちの他のDAPも可能であればバッテリー交換を考えたいくらいです。

    Filed under: Audio
    2022/02/02 2:00 pm | Opus #1Sのバッテリー交換 はコメントを受け付けていません
  • 281月

    クラレクラフレックスの軽量吸音パネル「Fパネ」を導入してみました。

    スチームジェット製法による不織布「フェリベンディ」で紙のハニカムを挟んだ構造の吸音パネルです。
    不織布パネルは以前から愛用しているミュートパネルに良く似ていて、あくまでも中~高音域の吸音を意識したものです。

    以前はたしか静御殿という、わりと高価な調音パネルもあったと思いますが、その廉価版といった位置づけですね。
    45cm角で大きさもミュートパネルとかなり類似していますが、真ん中に紙のハニカムで空気層を作ってるところがポイントです。

    ひとまずリスポジ横あたりにダイソーで売っていた「カタログ・メニュースタンド マルチ」というグッズで立てて使ってみました。

    部屋の静寂感が高くなったような印象なのはミュートパネルに似ていますが、ミュートパネルのほうが残響時間が少し長い気がします。
    響きが豊かとも言えますが、音場が少し回るような感じになることがあるので、その点ではFパネのほうが効果は高いと思います。
    交互にとっかえひっかえして違いを試してみると、Fパネをサイドに立てたほうがスピーカー正面からの音の比率が確実に高まるのが分かります。
    同時に音抜けという観点でも、音がスピーカーに張り付かなくなり、より音像の精度は上がったようにも感じられます。

    当然、吸音性能からして低域にはほとんど効果はなく薄くならないのですが、全体としての音の質感はやはり静けさが漂うような雰囲気がありますし、フラッターエコーが減っていることが功を奏しているのでしょう。
    吸音する帯域の関係もあって、少し高めの位置に配置したほうが効果的なようで、ミッドレンジからツィーターをカバーするような高さに配置してみるのがオススメです。
    さきほどのようなスタンドで立てて色んな場所で試すのがお手軽で良いですし、軽量なのでクリップ等でぶら下げたり、壁に貼ったりすることも難なくできます。

    うちでは結果的にいわゆる「一次反射」と呼ばれるような側壁あたりがいちばん効果的で、部屋の残響を上手くコントロールできたようです。
    一方、スピーカー後方近辺は中音主体に吸音されてしまうことでデッドになり過ぎる傾向があり、使い過ぎに注意なのはミュートパネルの時と同様のようです。

    見た目はそのままだとあまりかっこいいものではありませんが、表面を布や通気性のある紙で覆って使うこともできるそうですし、さり気ないルームアコースティックグッズとしても便利かと思います。

    Filed under: Audio
    2022/01/28 4:00 pm | クラレ Fパネ はコメントを受け付けていません