• 286月

    EFFECT AUDIOの2pin4.4mmケーブル「Grandioso」を入手しました。

    すっかりEFFECT AUDIOにハマった感じになっていますが、今回のはVOGUEシリーズの上位モデルという形で、純銅と純銀の組み合わせとなっています。
    2pinを選んだのはHIFIMAN RE2000 Silverに装着しようという魂胆です。
    その前にVirtuosoを装着していましたが、そこから比べると中高域のキツさがなくなったのはやはり銀メッキとの違いでしょう。

    またサブベースの非常に深い部分が出ていてかなり驚きました。
    低域は太いケーブルのほうが出る、みたいな先入観がありますけど、Grandiosoはむしろ細めのケーブルですけどガッツリとても低いところが出てきます。
    またメッキがないせいか、強調する部分がなく自然で、高級感を装ってゴージャスぶったところが皆無なのも好印象です。
    上もちゃんと伸びていて繊細さも兼ね備えているのも魅力かと。

    音を重ねてる部分も明瞭に聴き取れてそれでいてバラバラにならないのはHIFIMAN RE2000 Silverの良さが引き出せたというところもあるのでしょう。
    コントラバスの弦の音が滲まずリアルで、それが録音の古いジャズでもキレがとても良く聞き応えが高まるので何を聴いても楽しくなります。

    EFFECT AUDIOは全体に直球勝負的な音傾向な感じがして気に入ってるのですけど、その中でもVOGUEシリーズ以降はさらに進化しているような印象を持っています。
    被膜が「EA UltraFlexi」になったからなのかな?
    プラグ部分は相変わらずちょっと心許ない部分もありますけど、ケーブルには中にケブラーも入ってるので細くてもだいぶ安心ではありそうです。
    ちなみに線材自体は26AWGとのことです。
    そうなるといつものようにConX世代のものも気になってはくるのですけど、まだご縁がないみたいです。

    Filed under: Audio
    2024/06/28 12:00 pm | EFFECT AUDIO Grandioso はコメントを受け付けていません
  • 266月

    HIFIMANのイヤホン「RE2000 Silver」を入手しました。

    2018年発売のモデルなので相変わらず今さらなんですけど、先日のRE800 Silverが思いのほか良かったので手を出した次第です。
    現行モデルはRE2000 Pro Silverですがハウジングの形状が多少変わったりしている程度みたいです。
    逆に言えばハウジングが耳に合わないという意見も多かったのを受けての変更だと思うのですが、多少角が当たるかなぁという感じはあるものの装着感は私の場合、大丈夫みたいです。

    基本はRE800 Silverと同じトポロジータイヤフラムのダイナミック型ユニット一発のシンプルな構造です。
    真鍮のRE2000のほうが評判は良くて、アルミ筐体のSilverはハウジングによる残響が少なめのあっさり系ということでしたが、たしかにその通りかと思われます。

    まずはイヤーピースから選んでいきましたが、結果的にはUnique Melodyの「Melody Teal」にしました。
    次点がSpinFit OMNIでした。
    シリコン系だとちょっと高域のキツさが目立つケースがあるので、ちょっとゴムっぽい素材のほうが合ってるようです。
    Melody Tealだと低域も量感がしっかり出るし、広がりも本来の素質が活かせるみたいです。

    RE800 Silverとは違ってリケーブルも可能で、ちょっと装着の向きが普通とは違いますけど埋め込み2pinが使えます。
    こちらも結果的にEFFECT AUDIOのVirtuosoをチョイスしました。
    耳掛け部分にワイヤがないので装着の向きに影響を受けにくいですし、細めなので扱いやすいのがまず第一条件クリアでした。
    また純正ケーブルよりもかなり透明度が上がって輪郭がより明瞭になって、さらに低域もぐっと深みが出ました。

    ダイナミック一発とはいえ、HIFIMANの本領発揮という感じのイヤホンで空間の広さがやはり素晴らしいです。
    Maverickと比較してみてもRE2000 Silverを聴いた直後だとこもって聴こえるほどです。
    Maverickはたしかに多ドラらしい散らばり具合もあってそれが良い方向になるケースもありますが、良く聞くとどうしても散乱した感じになることが多めです。
    HIFIMANのほうは典型的にダイナミック一発の良さを存分に活かしているという感じがします。
    どちらが確実に上とかそういうわけでもないですが、HIFIMANはどちらかというとアメリカン、Maverickのほうはヨーロッパ系の雰囲気を漂わせているように感じました。

    同じダイナミックということでqdc SUPERIORも聴いてみましたが、さすがにこの2機種を聴いた後の試聴はかわいそうでした。
    圧倒的に(本当に低いところの)低音がないですし、まとまりはあるものの全般的に物足りないです。
    帯域がどうこうというよりも全体的に軽さを感じるという感じでしょうか。

    他のイヤホンともいろいろ聴き比べてみましたが、とにかく音に滲みがないのが印象的です。
    ジャズライブなどでは臨場感がとても高まりますし、ハイハットやウッドベースのキレや抜けがとても良いです。
    空間的な広さもあって、それが無理にイヤホンだけど頑張って作ってみましたという広さではなく、ヘッドホンやスピーカーのような開放型っぽい雰囲気(さすがに同等とまではいきませんけど)を引き出してきます。
    純粋に周波数特性や歪み率といったスペックではまだまだ上がありますけど、音楽に向き合う純度みたいなものが高いイヤホンだなと感じている次第です。

    Filed under: Audio
    2024/06/26 12:00 pm | HIFIMAN RE2000 Silver はコメントを受け付けていません
  • 246月

    VictorのMCカートリッジ「MC-1」を入手しました。

    ダイレクトカップル方式の初号機となるカートリッジで以前から気になっていましたが、動作確認ができているものが滅多に出てこないんですよね。
    発売当初の販促用レコードだったロッシーニの弦楽ソナタがお気に入りなこともあって、それを当時の純正組み合わせで聴いてみたいなという理由もありました。

    状態だけざっと確認したら早速そのレコードから聴いてみますと、まず第一印象はS/Nが良い感じがするところでした。
    シバタ針だからというのは多分関係ないと思うのですけど、サーフェスノイズが他のカートリッジだと気づかないくらいではあるものの、そこそこ出ていたんだなと気づくような感覚です。

    音傾向としては意外と柔らかい感じで、2面くらい聴いていくとさらに透明感が出てくるような感じです。
    コイル部分のギャップやダンパー等も当時そのままとはいかないはずですが、歪みはむしろ少ないくらいのようですし、とりあえず現状はそこまで気にしなくても良い感じなのかなと思われます。
    ベリリウムらしい華やかさみたいなものは多少はありますが、全般には高域のクセは少ないほうでしょう。
    音は意外と前に出てくる印象で、ここはSONYのヘッドアンプで駆動力に問題ないからかもしれません。

    SONYのカートリッジよりは間接音を豊かに表現する印象で、中低域に厚みがあるからか、コントラバスの胴の響きがとても豊かでかつ明瞭です。
    音数はかなり多めでデジタルに近づくようなところもありつつ、当時のVictorっぽさといいますか、若干の昭和風味で厚めなこってり感も併せ持っているように感じられます。
    またスピーカーの外側まで音の広がりがあるというのも印象的で、歪みが少なく情報量が多くワイドレンジですし、オーディオ的魅力という点では私にとってはもう満点といっても良いくらいのカートリッジではあります。

    ただここが不思議というか相性なのでしょうけれど、大変音質は良いのだけどなんとなく聴き流してしまう傾向があります。
    臨場感、スリリングさがやや希薄なためなのか、アナログレコードらしい色付けが少ないからなのかは分からないですけど。
    とはいえ、気に入らなければすぐ他のカートリッジに交換してしまうはずで、装着してからはリード線すら替えずにそのまま装着しているのですから、結局は満足しているのでしょう。
    次に他のカートリッジに交換した時に明確な認識ができるのかなと思いつつ、リード線や多少のセッティング(あまりこだわらないほうですけど)も見直したりしながら楽しく使いこなしていけたら良いなと思っています。

    Filed under: Audio
    2024/06/24 12:00 pm | Victor MC-1 はコメントを受け付けていません
  • 226月

    EFFECT AUDIOのイヤホンケーブル「Virtuoso」の2pin/4.4mmを導入してみました。

    MMCXのをMacbeth Tiに導入して取り回しも音もなかなか良好だったので、2pinの初代Maverickにも合うのではないかなと。
    ちなみにそれまではLuminox AudioのDay for Night(2.5mm)をつかっていました。

    Day For Nightは徐々に緑化が進んできつつあるのもあってか、それよりかなりダイレクトな感じに音が変化しました。
    ケーブルは細いけど低域はしっかり芯があってMaverickの低域はダイナミック型だったなと改めて思い出すほどです。
    それまでの滑らかな感じも悪くはなかったですけど、Maverickの多ドラっぽさがしっかり出るのはVirtuosoのほうでしょう。
    ダイレクトっぽさは強まりつつも、中域はやや柔らかめな傾向も残っていてイヤホンの特性に素直な印象を受けます。

    広がりも増していて、そちらは4.4mmでセパレーションが向上した効果かもしれません。
    取り回しはDay for Nightもわりと良いほうでしたが、さらに細いおかげで装着の安定感も向上しています。
    プラグ部分の加工はEFFECT AUDIO全般にそうですがちょっと心許ない部分もありますけど、接触不良が出ればConXなどに交換するのも良いでしょう。
    最初からConXな最近のケーブルも気になってはいますが、接点が増えるという要素もあるでしょうし今のところはこの時期あたりを狙って入手してみるのも面白いかなと思っています。

    Filed under: Audio
    2024/06/22 12:00 pm | EFFECT AUDIO Virtuoso 2pin 4.4mm はコメントを受け付けていません
  • 216月

    HIFIMANのイヤホン「RE800 silver」を入手しました。

    以前から気になっていましたがリケーブルできなかったり、見た目が安っぽいのもあったりで見送っていました。
    発売当時はそのわりに高価だったというのもありますが、今ならそこそこお手軽に入手可能です。

    こんなに小さくて大丈夫かなと思うくらいの「おまけイヤホン」みたいな外観ですが、堂々たる音でビックリします。
    実質カナルなのですが、そういう詰まった感じが少なく、小さいくせに余裕のあるサウンドで、ヘッドホンっぽいという噂はたしかにその通りかも。
    さすがに開放型とまではいかないですけどね。

    イヤーピースもたくさん付属していて2段キノコが標準だと思われます。
    奥に入るほうが高域が伸びる印象で、最終的にはSpiralDotをチョイスしました。
    最近流行りのシリコン系よりは若干ゴムっぽさの残るイヤーピースのほうがまとまり具合が良いみたいです。
    装着がしっかりしていないとラジオかと思うようなナローレンジになってしまうので、イヤーピースは選ぶほうだと思われます。

    面白いのは片耳しか装着してない状態でも音が痩せないところでしょうか。
    リケーブルできない、ごく普通の見た目のケーブルもセパレーションがなぜか良いですし、取り回しも良好です。
    中高域がちょっとシャリつく傾向はありますが、HIFIMANのヘッドホンに通じる空気感再現度の高さが魅力かなと。
    能率はあまり良くない(公式にはインピーダンス:60Ω,感度:105dB)ようで、見かけと違ってアンプ側の駆動力はそれなりに必要そうです。
    だからこそ最近のパワフルなDACやDAPで使ってみると本領発揮してくれる側面もあって、今更ながらなかなかの満足度のイヤホンです。

    Filed under: Audio
    2024/06/21 12:00 pm | HIFIMAN RE800 silver はコメントを受け付けていません
  • 206月

    qdcのイヤホン「SUPERIOR」を入手してみました。

    qdcはもう上位モデルを結構持っていたので今更感も自分の中ではあったのですが、現行モデルの傾向も知っておきたいかなと。
    以前にSUPERIOR用の4.4mmケーブルも入手してあったのでそれを活かすという本末顛倒な目的もありましたけど。

    箱に貼ってあるシールのとおり、色はVermilion Redに。
    上位もモデルほど凝ったフェイスプレートではないですけど角度によって光ったようにすら見える輝く赤が印象的です。
    ノズルも金属ですし、なかなか凝っていますね。

    ケーブルはわりと最初のうちに4.4mmに交換しました。
    3.5mmだと音の広がりがかなり少なくて狭めの音場になる傾向です。
    SUPERIOR Cable 4.4mmのほうも同じOFCの4芯線のPVC被膜なので、スマホなどのノイズを拾いやすい傾向はあまり変わらないようですけど、多少は音に広がりが出ます。

    第一印象としては低域がやや強めで中高域もややクセはありますが、透明感があって抜けが良い感じです。
    これだけ聴いていればもう十分なくらいの音質でDAPの違いもしっかり描き出してくれます。
    あえて欠点を挙げるとすれば低域が少し緩くて遅めな印象はあって、いわゆる日本的モニター系のバランスでチューニングされているような印象を受けます。
    誤解を招くかもしれませんが、個人的にはちょっとSONYっぽいチューニングだなと感じました。

    音の質感が若干軽く、沈み込むような深みという点で従来のqdcとは若干方向性が違うのかなと思います。
    そもそも従来のqdcはBA主体、SUPERIORはダイナミックなので違って当然ですけど、同じダイナミック型のDmagic Soloともまた違います。
    あちらはもっとはっちゃけてクラブ系みたいなところがありますからね。

    ただとにかく嫌な音は出ない傾向で、少し乾いた中域とともに優等生なサウンドです。
    ちょっとBGM的に感じてしまう部分もありますが、もうちょっとエージングが必要なのかもしれません。
    初期時点だと良く言えばイヤモニ的、ただちょっと味気ない、そっけない感じで下が伸びきっていない印象を受けます。
    IEMらしく音は近いんですが、音楽そのものにちょっと距離感があって客観視(聴)してるような不思議な感じです。
    前のめりな感じが伝わってこないところがあって、その点でもNEPTUNEとはかなり対極にあるので同じqdcだからという括りで捉えないほうが良いかもしれません。

    3SH SEとも比較してみましたが、SUPERIORのほうが音の抜けは良くてこもった感じは圧倒的に少ないです。
    ただ3SH SEのほうはさきほどから挙げている「説得力」といいますか音楽が染み込んでくる感覚があるのは不思議なところです。
    特性としてはどうか分かりませんが、サブベース付近の押しがしっかりしているからかもしれないなと勝手に推測しています。

    ここでケーブルをACOUSTUNE ARC22に交換してみると、かなり表情が変わりました。
    ARC22は2.5mmなのですが、どうやらケーブル自体が性能的にもかなり上なのかも。
    セパレーションも良いですし、スマホからのUSBケーブルが近くてもノイズが出づらいです。
    音の面でも低域の音階が潰れないようになりましたし、ボーカルの抜けも良く質感も潤いが出て適度に穏やかさもあって相性も良いのでしょう。
    埋め込み2pin用でケーブルが硬いのでちょっと装着が心許ないところはありますが。

    この状態で自分なりにそこそこエージングとケーブル交換で良くなったと思い、NEPTUNEと比べてみるとやっぱりNEPTUNEのほうがパッと視界が開けたような感覚があって、快活で爽快です。
    ジャズもちゃんとswingしている感覚があって、やはり同じメーカーという感じがしないくらい傾向が違うように思えます。
    SUPERIORはとても優等生ながら、どうもどこか内気な感じがするんですよね。

    さらにケーブルをLuminox Audio Day for Nightにしてみると、こっちはより下がズッシリガッツリになって重量感のあるサウンドになりました。
    ここまでケーブルにコストを掛けるのもちょっと違う気がしますが、純正ケーブルよりは良い選択肢がある可能性は高そうです。

    比較的シビアな評価になっていますけど、完全に価格を無視した場合の話であってこのクラスのイヤホンとしては驚くほど優秀な仕上がりだと思います。
    そのあとに出たSUPERIOR EXに手を出す方が増えているのも頷ける完成度です。
    そっちはそっちで価格的に他の選択肢が増えるという課題はあるかと思いますけどね。

    Filed under: Audio
    2024/06/20 12:00 pm | qdc SUPERIOR はコメントを受け付けていません