164月
先日、映画「アイ・アム」をDVDで見ました。
映画としての上映は全然知らなかったんですけど、水川あさみさんが
主演されているSF映画です。
水川さんが人型アンドロイドということで、人間じゃないというだけでも
かなり変わった設定です。
正直、SFXが安っぽく見える部分もありますけど、こういう未来って
確かに近い将来に訪れるかもしれないという現実感を感じさせてくれました。
内容的にはアニメのほうが表現しやすいのかもしれませんけどね。
いつものように内容には触れませんけど、ちょっぴりせつないけれど、
とても温かな気持ちになれる良作でした。
144月
小林聡美さんが主演の映画「プール」をDVDで見ました。
「めがね」や「かもめ食堂」のゆったり感がお気に入りだったので、
かなり楽しみにしていました。
今回の舞台はタイのチェンマイです。
タイに単身で越してしまった母親役の小林さんのところへ娘さんが
卒業旅行でやってくるというお話です。
いつものように中身にはあんまり触れませんけど、前作以上にゆっくりと
時間が過ぎていきます。
エンディングも「え?これで終わっちゃうの?」という感じですから、
かなり見る人を選ぶかも。
タイトルにもなっているプールの水面のように、見る人によって
受ける印象はきっと異なるのでしょうが、私には、生きていく道を
選ぶのは結局、自分自身なのだということがテーマなのかなぁと。
ただ、この映画自体が哲学というか坐禅のようなものですから、
そうやって導き出された答え自体が自分自身の中にあるものを
写しているのかもしれません。
とまぁ、堅苦しい感想は置いといて、ビックリしたのは小林さんの
ギター演奏と唄。
調べてみると、ご自身で作詞・作曲されたんですね。
といっても、これまでに音楽活動の経験があるわけではなく、
この映画をきっかけに挑戦して、ギターも約4か月で覚えたんだとか。
次回作と呼んで良いかと思いますが、今度は「マザーウォーター」
という映画で、京都が舞台とのこと。
小泉今日子との初共演もありますし、相変わらずのメンバーの面々も
揃ってるので、次も楽しみです。
104月
先日、映画「サヨナラCOLOR」を見ました。
竹中直人さんの監督・主演、そして脚本もこなしてるということで、
竹中さんの色がしっかり出ている作品です。
竹中さん演じる医師の元に初恋相手の原田知世さんが入院してくるという
お話です。
初恋だというのに最初は記憶にすら残っていないところから始まりますが、
その後、二人の関係は複雑に、でも、とても純粋な想いの中で進んで行って
なんとなく懐かしい気持ちになりました。
竹中さんということでキャストの皆さんもすごい個性的な方が多く、
映画の題名の元になった曲の関係か、ミュージシャンの方がかなり
たくさん出演されています。
しかし、そんなユーモア成分以上に、やっぱり主役のお二人のパワーが
すごいですね。
特に原田知世さんは、まさにハマリ役という感じで、新たな「時かけ」
といった感覚すら思い起こされました。
内容はあえて触れませんけど、邦画にしてはスッキリしたエンディング
ですけど、それでも強く心に残るエンディングで、かなりオススメ。
竹中さん監督作品をもっと見てみたいなぁと感じる素敵な映画でした。
054月
先日から二日がかりで映画「ユリイカ」を観ました。
二日がかりになったというのも、この映画、長いんですよね。
全部で3時間半くらいありますから、ちょっと一気に見るのはきついかも。
九州で起きたバスジャックの人質になって生き残ったバスの運転手と
中学生と小学生の兄妹が、事件のショックから立ち直って(?)いくお話です。
話の内容も結構重いですが、映画全体から流れてくる空気もやはりそれなりの
重さを感じますし、映画の中だけでなく、見ている側の人生をも問われるような
気持ちになるので、時間的な長さ以上に重く感じるのかも。
心景描写みたいなものが結構あって、そこを削ってしまえば短くなるのでは?
とも思うのですが、それがあってこその、この映画ともいえるんでしょうね。
ほぼモノクロで進んでいくところも含めて、かなり見る側を選ぶかも。
私自身は見ていくにつれて、惹かれていきましたけれど。
ちなみに、兄妹は宮崎あおいさんと宮崎将さんが演じていらして、
ほとんどセリフがない状態なのですが、彼女たちの演技がこの映画の
重さをしっかりと支えているなぁと感じました。
監督自身が脚本も書かれていて、書籍にもなってるらしいので、そちらのほうも
読んでみたいなぁと思います。
024月
少し前に映画「真夏のオリオン」をDVDで観ました。
終戦間近の日本海軍潜水艦「イ-77」の中で繰り広げられるストーリーです。
タイトルの「真夏のオリオン」は別の艦の艦長でもある友人の妹さんから
イ-77の艦長が受け取った一枚の楽譜です。
この楽譜が織りなす戦争の悲しさと、人々の国を超えた思いが綴られていきます。
戦争ものはあんまり好んでみないのですけど、これは若い世代の俳優さんが
演じられてることもあってか、良くも悪くも穏やかで、気持ちに棘が刺さる
感じがないです。
戦いの生々しさというよりも、その心の葛藤や厳しい環境での強くて純粋な
絆を訴えかけてくれます。
戦争という時代を生き抜いた人々は、ひたむきで懸命だったのだと
伝えてくれている気がしました。
ストーリーにはあえて触れませんが、タイトルにもなっている楽譜が
重要な要素になってるのは間違いありません。
ただ、冒頭で現代のシーンが展開されるのですが、ここがかなりのネタバレに
なってしまってるんですよねぇ。
わかっていても最後は感動的なシーンになるので、そこは十分見ごたえが
あるのですが、最初にあれだけネタバレされちゃうと、ちょっとモチベーションが
下がっちゃうかなぁ。
そこがちょっと欠点ですが、全般的には良質な映画だと思います。
273月
先日、映画「グーグーだって猫である」をDVDで観ました。
タイトルの通り、グーグーという名前の猫が登場しますが、
まずはそのグーグーの先代の飼猫「サバ」が亡くなるシーンから
映画は始まります。
サバもグーグーも漫画家、麻子の飼い猫なんですが、猫はかわいいものの、
ストーリーとしてはこの麻子を主人公に進んでいきます。
サバをなくした悲しみから立ち直ったり、不器用な恋をしたりと、
コメディータッチの内容ですが、シリアスさもちゃんとあって、
先日の「女の子ものがたり」に近い部分があるかも。
そういえば、後半の重要なシーンで大後寿々花さんが登場するんですが、
突然の登場ながら、さすがの演技を見せてくれます。
なかなか将来が楽しみな女優さんですね。
あと、物語の舞台が吉祥寺なのも懐かしかったなぁ。
井の頭線とか、結構乗りましたからね。井の頭公園は結局、行けなかった
ですけど。
映画の中に出てくるバンド名が「中央特快」っていうんですけど、
路上ライブ中に観客から「吉祥寺、止まらないじゃん」みたいなツッコミが
入るところが、なかなかシュールで良かったです。
かなり独特の雰囲気がある映画ですが、キャストのどなたかに興味が
おありなら、きっと楽しめるかと。
もちろん、猫ちゃんのかわいさもなかなかのものでしたよ。