先日、iPhoneでイコライジングできるアプリを調べてみましたが、やや不発だったので、ちょっと視点を変えて、プレーヤーで音質改善が図れないかと調べてみることにしました。
ネットで検索して、最初に見つかった検討候補は「MF Player」 です。
ただ、これは有料なのと、どうもちょっとプラセボ的な要素(?)もありそうな気がしたので、まずは一旦パス。
次に見つけたのが「Capriccio Free」 という無料アプリです。
これも有料版 があるのですが、広告の出る無料版でまず試せるのが良いですね。
プレイリストが独自に作れたり、タイマー再生ができるなど便利な面もありますし、iPodと同様にリモコン操作もできて、ソフトの出来自体も良いです。
先日のEQ 3とは違い、バックグラウンド再生にも対応しています。
そしてなんと、イコライザも10bandまで装備しています。
結果的にイコライジングが解決しちゃったわけです。
デフォルトだと5bandで、操作する周波数も変更可能です。
とりあえず、手持ちのオーディオテクニカでは以下の設定にしてみました。
170Hz 0.0
500Hz -0.3
3kHz -0.5
12kHz -0.9
16kHz -1.5
エフェクトもリバーブ、エコー、コーラス、それにディストーションやフランジャーがありますが、これは音質改善というよりも音響効果的なものなので、通常聴く時に使える感じではないですね。
肝心の音質はイコライザを使っても歪みは少なく、なかなか良いです。
ただ、根本的な音質向上というわけではないので、あくまでもイコライザ付きのプレーヤーですね。
なお、CPU負荷は20〜30%前後で、標準のプレーヤーの5%くらいと比べると、やはり多少重いです。
その影響で当然電池の減りも早くなるはずですが、それほど極端なものではないので、予備バッテリーでも用意しておけば気になるほどではないでしょう。
そしてもうひとつ、「ConcertPlay」 というアプリも見つけました。
本来はサラウンド効果を掛けるアプリなんですが、これが意外にもクセになる音を聴かせてくれます。
ソフトはこれも無料ですし、バックグラウンド再生にも対応しています。
ただし、純正iPodのようにリモコンで操作することはできません。
そんな操作性はさておき、特筆すべきはそのサラウンド効果です。
サラウンドモードは以下の3つがあり、下のものほど効果が強くなっています。
Pure Surround
Hall Surround
Concert Surround
オススメはPureですが、Hallも曲によっては良い感じになります。
普通、サラウンドというと、カーオーディオなどでもそうですが、効果を目立たせるあまり、バランスが崩れてしまうことが多いのですが、このアプリはそのさじ加減が絶妙です。
あくまでもHi-Fiとは違う方向性なのですけど、イヤホン、特にカナルだと頭の真ん中に音が固まってしまうような印象がありますが、それを劇的に改善してくれます。
普通のスピーカーで聞いている感じというとさすがに言い過ぎですが、大型のオーバーヘッド型のヘッドフォンくらいの音場にはなります。
それでもまだちょっと効果は強すぎる部分もあって、曲によっては多少の違和感も出てくるのですが、ハマるともう後戻りできない中毒性があるかも。
ちょっと高域が強調されがちなので、Bass BoostはStandardくらいに掛けたほうが良いでしょう。
Treble Boostはオフにしてありますが、できればブーストではなく、カットの機能があるとより良いかも。
こちらもCPU負荷は20%前後ですが、歪みはこちらも少なく、良く出来たアプリです。
繰り返しになりますが、あくまでもピュアなHi-Fiとは方向性が違うので、そうした期待はしないほうが良いですけど、これまでになかったiPhoneでの音楽体験ができることは間違いないと思います。
実際、私も今日の行き帰りはこっちでずっと音楽を楽しんでましたしね。
前回も書きましたが、iPhone単独での改善というのはやはり限界がありますけど、それでもこうやってアプリで変化を付けられるというのは画期的かと。
アナログ系のポタアンなら、根本的な音質は改善しつつ、これらのアプリを合わせて楽しむこともできますし、今後はそっちのほうも検討してみようと思います。