ゲットしたばかりのシグマのFOVEON機、DP1ですが、RAW現像ソフトによる違いを確かめてみることにしました。
DP1のRAWに対応しているのは、純正のSIGMA Photo Pro、AdobeのLightroom、Photoshop、そしてSILKYPIXあたりが有名どころでしょうか。
なお、ApertureはDP1に対応していませんが、DNGコンバータ経由なら、かろうじて扱うことが可能です。
以前もSD14をお借りした際にいろんな現像ソフトを試したんですが、当時はSILKYPIXはDNG経由のみでしたし、Lightroomもとりあえず対応したという印象だったんですよね。
その後、それらも進化してきましたし、Photo Proのほうもバージョンが5まで上がりました。
ということで、あらためて検証することにした次第です。
まずはいちばん分かりやすいSPP5とLightroomの等倍切り出しでの比較写真を。
左がLightroom、右がSPP5です。(等倍写真はフォト蔵で御覧ください。)
ここではまず、気になっていた「解像感」を検証してみました。
なんとなくLightroomで現像すると、FOVEON独特のシャープさが削がれる気がしていたんですよね。
こうやって比べてみると、思ったよりは違いが少ないなぁと私は感じました。
シャープネスはSPP5ではデフォルトのまま、Lightroomはいつも使っているプリセット(適用量:44、半径:1.1、ディテール:25、マスク:14)を適用しています。
この状態だと、シャープネスの感じも似た感じになってるんじゃないかと。
もちろん、シャープネスはそれぞれのソフトで個別設定できますから、そこで自由に調整できますし。
ただ、突起や電線のような細い部分で、Lightroomのほうが線幅が痩せるような印象があります。
逆にいえば、SPPでは線がちょっと太くなるとも言えるのかも。
どちらかで、モルフォロジーのフィルタがかかってるのかな?
もしくは、Lightroomの内部処理でベイヤー的な取り扱いがされているからなのかもしれません。
なお、Photoshopは基本的にLightroomと同等の仕上がりと見て良さそうです。
SILKYPIXも試しましたが、こちらはさらにソフトな仕上がりになってる気がしました。
また、Photo Proのバージョンによる違いも試してみました。
まずはSPP5から。
同一パラメータでSPP4でも現像してみました。
色再現性の部分で、ややSPP5で改善してきているような気がしますね。
ただ、解像感の点ではほとんど同じといって良いかも。
ただし、SPP5のほうがノイズ除去を強化しているのか、壁面などがややのっぺりした感じになっているような気もします。
ここも好みのレベルかもしれませんが、動作スピードはSPP4のほうがだいぶ軽快なので、マシンスペックでチョイスしたほうが良いのかもしれませんね。
最後にLightroomの現像写真も載せておきましょう。
ところで、DP1などFOVEONのRAWには実はJPEGが埋めこまれています。
これをPhoto Proで抽出することができるのですが、なぜかSPP5ではこれに失敗することがありました。
SPP4なら問題なく動作したので、RAWで撮ってきた写真はまずSPP4でJPEG抽出して、そこでチョイスした写真をSPP5で現像するのがマイベストといった感じかな。
それで追い込めない部分はSPP5でTIFF出力して、PhotoshopやLightroomなどで仕上げるのが良いのかもしれません。