ソニーの高倍率ズームコンパクト「DSC-HX5V」が店頭に並んでいたので
ちらっと触ってきました。
コンパクトながら25-250mm相当の10倍ズーム搭載で、動画についてもAVCHDや
MP4でのHD動画に対応しているので、ムービー的な使い方でも注目していた
デジカメです。
ただ、なにぶん店頭ですので内蔵メモリしかなく、動画自体は試せませんでした。
45MBほど内蔵メモリがあるので、画質を落とせば多少は記録できるようですが、
大容量のメモリカードは必須でしょうね。
なお、メモリスティックだけでなく、SDHCにも対応してるので、メディアの入手性も
向上していて良いですね。
で、静止画を主体に店内で試してみましたが、裏面照射CMOSの効果は
やはりかなりのものです。
手ぶれ補正と相まって、望遠端でもなかなかシャープな写真が撮れる印象です。
Exifを見てみると、ISO400くらいまで上がってましたが、この程度ならまったく
気にならないノイズ感です。
また連射速度もなかなかで、オートブラケットを試してみましたが、デジタル一眼
ほどではないにしても、十分実用になるスピードでブラケットが使えました。
HDR合成機能もあるので、単なる連写でなくても、このスピード感は有効だと
思います。
ほぼ死角がない感じですが、あえて欠点を挙げるとすると、本体の質感でしょうか。
「プラスティックです」という感じが他機種よりもちょっと強く出ていますね。
見た目の大きさに比べて、持ったときの軽量感が強いのも影響しているのかも
しれません。
ただ、悪いことばかりではなく、プラスティックの形状自由度を活かして、
グリップ位置の凹みなどが良い位置に配置されていて、とても持ちやすかったです。
レンズ部分も軽めなのか、レンズを伸ばしても前に傾くように感じることも
ありませんでした。
なお、他機種の高倍率ズームもそうでしたが、レンズ収納時は二段階で
引っ込むような感じです。
コンパクトにたたむために内部で複雑な収納をしているのかもしれませんが、
これがもうちょっと高速だと、うれしいかな。
あと、気になったところでは、三脚穴が底面のかなり隅に配置されていました。
レンズの配置や内部の密度の関係で、そこしかなかったのかもしれませんね。
ただ、強度はかなりしっかりしていそうなので、その点は良い感じでした。
また、動画ではわりと重要になってくるマイクですが、ステレオのものが
本体上面にあります。
グリップするときの指の位置にも近い感じですから、グリップ時は注意すべきかも。
向きも上向きなので、もしかすると撮影者の声が強く入っちゃう可能性もあります。
とはいえ、駆動ノイズの除去フィルタが採用されたりしてますから、内部的に
そうした配慮もされているかもしれません。
ムービーでの実績も多いソニーですしね。
全般的に見て、ソニーの本気を感じさせてくれるカメラに仕上がっている印象です。
GPSやTransferJet対応など、ここでは触れきれないほどの機能満載ですし。
愛着を持って長年愛用するという方向性とは違うかもしれませんが、実用的に
扱う上では、使い倒し甲斐のある多機能なガジェットだと思います。