自分で確認したわけではないので、取り上げるかどうか迷ったのですが、
気になる新製品でもあるので、不確実な要素を含む話として。
発売されたばかりのキヤノンのデジタル一眼レフ「EOS 7D」は
視野率が上下/左右とも約100%のファインダーがセールスポイントの
ひとつになっています。
しかし、先日発売された「デジタルカメラマガジン」の実測テストで、
97.3%しかない(?)という結果が出ています。
ちなみに、同じ計測方法で、同じく100%を謳う機種であるK-7は99.9%、
Nikonn D300sが98.2%となっています。
「視野率100%」という場合、当然ですが多少の誤差はあります。
過去の例だと、アサヒカメラの実測を見た限りでは大体±1〜2%程度の
誤差はあるようです。
また、100%に限っては、視野内のものが写ってしまうのは困るので、
99%±1%というのが多かったかと。
上のデジタルカメラマガジン誌のものは、簡易的な測定ですから、
計測誤差もあると思いますが、すでに購入されたユーザーさんも
どうも「100%じゃない」という感覚のようです。
もちろん、視野率は目の位置によって、かなり変わってきます。
目をくっつける度合いなどで100%に近づく可能性も否定できません。
ほかにも、レンズの画角や被写体までの距離、視度補正、歪曲補正なども
影響する可能性はあります。
ただ、セールスポイントとしてのアピール度がかなり強かっただけに、
がっかり感があるのかもしれませんねぇ。
また、場合によっては98%としている5D MarkIIよりも視野率が低いと
感じる場面もあるようで、そうなると確かに、ちょっと100%と呼ぶのは
苦しい気もします。
様々な情報を考え合わせると、98%というのが妥当なところかも。
ちなみに、α900は100%の視野率を実現するために、視野枠に
3軸の調整ピンを設け、これを工場で調整することで精度を
確保してるんだとか。
そういう意味でも、少し安易に100%を名乗りすぎたのかもしれません。
ほかにも、連写で残像が残る問題も出ているようですが、こちらは
今後のファームウェアで対策が可能かもしれません。
これはCanonに限った話ではありませんが、最近の電子機器は
ファームウェアアップデート前提で、見切り発車する部分も感じられます。
そういう部分の甘さが、今回のようなソフトで解決できない問題にまで
及んだ部分もあるのではないかなぁと感じた次第です。
以前は私も最新機種に憧れていたんですが、今はちょっと落ち着いた
あたりが安心できるかなぁと。
そういう意味では、問題が出そろった5D MarkIIが、今の旬かも。