リコーの新しいコンパクト「CX1」が店頭に並んでいたので、早速、
いろいろと触ってきました。
まず、目を惹いたのが液晶の高精細さです。
メニュー画面で表示される文字が、他のカメラに比べて、少し小さめに
なっていて、一画面で表示される量が多くなっています。
一画面で見通せるのは便利ではありますが、その分、やや見づらい時も
あるかもしれません。
もしかすると、文字サイズを変更できたりするかもしれませんが。
全般的に他のカメラにはない新しい機能が多いので、お店でちょっと
触っただけでは、すべてを使い切れない、というのが、正直なところです。
とはいえ、新機能の一つでもある「フォーカスブラケット」jは面白いですね。
普通にワンショット撮ったくらいのレスポンスで、実際には連写で色んな
位置にフォーカスを合わせて保存されます。
全く重いといった印象はないのが、すごいと感じました。
そして、再生時には、フォーカス位置が画像中にわかりやすく表示されて、
選択も簡単にできます。
こうした画像はたぶん、JPEGを拡張した保存形式で格納されているかと
思いますが、この形式をパソコンでもどれだけ取り扱いしやすくなるかが
今後の課題かもしれませんね。
動作は全般的にかなり機敏な部類に入るかと思います。
マクロへの移行も自動でおこなわれますが、この時のAFはやや遅い
場合もありました。
とはいえ、わざわざマクロモードに切り替えることから考えれば、
気にならないレベルだと思います。
ほかには、電子水準器が、思っていたよりも、かなり使えるんじゃ
ないかな、という印象でした。
私自身はあまり水平を気にする方ではないですが、あまりシビア過ぎず、
レスポンスも良いので、これくらい気楽なら、水平を出したほうが良いなぁ
という気になります。
本体の形状はR10よりもグリップしやすくなった印象がありました。
ただ、他のカメラもその傾向がありますが、あまりに液晶が大型化して
しまっていて、カーソルが小さくなりすぎているのが、残念です。
最初のほうにも書きましたが、機能がとにかく多くて、直感的にすべてを
使いこなすのには、かなり慣れが必要でしょう。
全般的に操作が簡単な部類には入らないのは確実ですから、正直、
万人にオススメできる感じではありません。
それなりにカメラを極めたい人や、これまでのコンパクトでは物足りない
「通」の人に向いているでしょう。
もちろん、RICOHは、ファームウェアをこまめにバージョンアップしてくれる
メーカーでもありますから、これからも成長していってくれるカメラだと
思います。
安易なモデルチェンジではなく、魅力的な機能をたくさん装備してくれて
いるのは、今後のデジカメの進化の上でも、うれしいことだなぁと感じた
モデルでした。