Mac Pro用に導入したLGの4K対応ディスプレイ「27UD58-B」ですが、Mac Proを再起動すると必ずスケーリングが解除され30Hz表示になってしまう問題が出ていました。
こうなるとディスプレイの電源を入れ直すしかなく、スケーリングが変わってしまうため、デスクトップ上のアイコンもバラバラになってしまうんですよねぇ。
再起動はそんなに頻繁にするわけではないので気にしなければ済むのですが、どうもスリープ解除時も稀に発生するようです。
HDMIでは30HzだったからDisplayPortで接続したのに、これでは不便で困ります。
まずはシステムログから見直してみて、「com.apple.preference.displays.MirrorDisplays」に関するエラーが頻繁に出ていたので、まずはこれに対処します。
内容としてはこちらに書かれている対処を施した形です。
リカバリモードでSIPを無効にするのがちょっと面倒ですし、この時にどうもサードパーティのBluetoothマウスが認識せず苦労しましたが、記載通りの手順でエラーは消えました。
MacBook Proではこのエラーは出ていなかったですし、例の縦線が出たiMacでは出ていたと記憶してますから、この辺りがあの現象にも影響していた可能性はあるのかも。
対処後は通知センターが動いたりした際にちょっと表示がもたつく現象が解消されました。
ただし、再起動時に30Hzになってしまう問題は解決しません。
そこで次は以下の2つの記事に書かれていた対処をやってみました。
・macOS Sierra(10.12) – 4Kディスプレイの解像度を変更(2560×1440とか)
・macOS 10.12 Sierraへアップグレード後に4Kディスプレイのスケーリングが変更されてしまった時の対処法。
結果的にはどうもこれも直接的な効果はなかったようです。
ちなみにシステム情報でディスプレイの項目を見てみると、再起動直後は以下の表示になっています。
LG Ultra HD:
解像度: 3840 x 2160(2160p 4K UHD – Ultra High Definition)
UI疑似解像度: 1920 x 1080 @ 30 Hz
フレームバッファの深度: 30ビットカラー(ARGB2101010)
主ディスプレイ: はい
ミラー: オフ
オンライン: はい
回転: 対応
輝度を自動調節: いいえ
接続のタイプ: DisplayPort
逆に正常時は、こういう内容です。
LG Ultra HD:
解像度: 5120 x 2880(5K/UHD+ – Ultra High Definition Plus)
UI疑似解像度: 2560 x 1440 @ 60 Hz
フレームバッファの深度: 30ビットカラー(ARGB2101010)
主ディスプレイ: はい
ミラー: オフ
オンライン: はい
回転: 対応
輝度を自動調節: いいえ
接続のタイプ: DisplayPort
正常時に5Kと認識されているのもおかしな感じですが、スケーリングを整数倍で処理するような扱いになるのでしょうか。
iMacに比べてRetinaのスケーリング表示がややボヤケている傾向があるのはそのせいかもしれないですね。
さらに色々試行錯誤してみましたが、結果としてはLGのモニタ側の設定で「FreeSync」を「標準」にすると解決しました。
これもおかしな話で、Mac ProのGPU自体はAMDではあるものの、AMD FirePro D500はFreeSyncには対応していないはずなんですよね。
事実、再度、FreeSyncをオフにしてももう再現しません。
ただFreeSyncをオンにした時点でICCプロファイルが新たに設定され、以後はそれを適用しているので、それが影響した可能性が高いと推測しています。
そもそも色の具合もこっちのカラープロファイルのほうが良いので、このまま使えば良いでしょう。
ちなみに他のスケーリング設定も試しましたが、やはりどれも擬似解像度に対して倍の解像度と見なされて動作しているようです。
そういう意味ではやっぱり一体型のiMacのほうが扱いやすかったところはあります。
せっかくならマルチディスプレイも…とは思いますが、それも4K以上だとDisplayPortを使う形になるので同じ問題が発生する可能性もありそうです。
また、カラープロファイルが変わった関係もあって、ディスプレイの設定も再調整しておきました。
明るさ 40
コントラスト 65
画面サイズ オリジナル
シャープネス 50
文字がボヤケた感じになったり、逆にオーバーシュート気味になったりと調整がなかなかシビアです。
そういう意味では無条件にオススメできるディスプレイではないですけど、当面はこれ一枚で運用予定です。