iTunesの音質を改善してくれるというスクリプト「HQ_iTunes」が公開されていたので、早速試してみました。
以前からafplayやAudirvanaとの連携スクリプトを公開してくださっている方ということで安心感もあります。
今回のものは外部の再生エンジンを使わず、「iTunes自体の音質改善を行うもの」とのこと。
具体的にはプロセス優先度を変更したり、iTunesのプログラム本体をRamdiskに移したりといった工夫とのこと。
また、再生ファイルを先読みしていくことで、バッファキャッシュが働くようにしているようです。
初めての起動時はスクリプトのアクセス権変更がありますが、難しいことはなにもありません。
起動には初回ずいぶん時間がかかりましたが、これはSophosのチェックが動いたためのようです。
メモリ消費はRAMディスクの分(およそ240MBほど)、消費が増えますがCPU負荷はほとんど変わらず、使い勝手も普段のiTunesのままです。
早速、何曲か聴いてみると、微妙な差ではありますが、静粛感が高まった印象があります。
通常モードと聴き比べてみると、通常だと音がほんの少し奥まってこもる感じが減っているかも!?という感じです。
ただ、スクリプトの処理でhiFaceの出力サンプリングレートが44.1kHzに切り替わってしまっていたので、そちらの影響のほうが大きいかも。
スクリプトを書き換えることでこのあたりの設定変更もできるようですが、音の変化はむしろこちらのほうが大きい気がするので、効果はやはり限定的かと。
なお、それもあって出力サンプリングレートも一通り試してみましたが、一般的な評価通り、どうも整数倍のほうが素直になりやすいということが分かったのは収穫でした。
DAC-2 MARCHのハードウェアSRCとの兼ね合いもあるので、当面は192kHzにしておこうと思いますが、じっくり見直すと良いかもしれません。
さて、肝心のスクリプトの方は「Sync_afplay with iTunes」とも比べてみました。
こちらは再生エンジンにafplayを使うものですが、こっちのほうが音の変化はわかりやすい気がします。
高音のキツさが少なめで、余韻がやや華やかになります。
ボーカルの艶も増えますが、ちょっと付帯音が増えて原音と違ってきている気もします。
音の変化だけでいえばAudirvanaやFideiliaを使うほうが変化は大きいですが、iTunesの使い勝手やDRM対応もありますからね。
そういう意味ではHQ_iTunesの存在価値はあるかと思います。