みんぽすさんからお借りしているDeff SoundのUSB-DACヘッドフォンアンプ「DDA-DAC1U」ですが、さらに強化する方策を探りつつ追加レビューしてみます。
前回までに書いたとおり、USBバスパワーで動作するにしてはヘッドフォンアンプとしての完成度が高い仕上がりに驚きました。
ただ、やはり限界はあるわけでRCA出力では多少のほころびも見えてしまいます。
そこで、一旦は標準状態で使用するとして、その後、そうした弱点を強化する機材追加ができないかを考えてみた次第です。
まずいちばん最初に思いつくのが電源の強化です。
DDA-DAC1UはUSBバスパワー動作ですが、背面にはDC 5Vの電源入力端子が用意されていて、USB-DCケーブルも付属しています。
ポータブル光学ドライブなどにも良くあるように、パソコン側のUSB供給能力が低い場合にパワーを補うためなのでしょうが、これで電源を強化できないかと。
ただ、ACアダプターは純正では用意されておらず、説明書にもそうした記載は一切ありませんから、あくまでも付属のUSB-DCケーブルを使うことしか想定されていないことになります。
ですから、どこかで5VのACアダプターを調達してくる必要がありますし、場合によっては故障の原因になる可能性もあり、あくまでも自己責任で実施する必要があります。
お借りしておいて申し訳ないんですが、ここはぜひ試したかったので、手持ちの5V1.5AのACアダプターで試してみました。
なお、プラグ径がちょっと大きいタイプなので、普通の5Vアダプターでは適合するものが少ないかと思います。
プラグ変換アダプターは秋月電子通商でも入手可能です。
音質的にはトランス型のが良いとされますが、定電圧回路が入っていないものも多く、アダプターの記載が5Vであっても小電力機器ではそれを上回る電圧が機器に掛かるケースがあります。
ですので、定電圧回路の入ったものを選ぶ必要がありますので、無闇に試すのは大変危険です。
という注意事項を書いた上で動作を確認しますと、USBケーブルを外しても電源供給されました。
ACアダプターを挿した時点で一瞬インジケーターが点滅するので、しっかり電源が切り替えられているみたいですね。
音質面では電源が強化された分、低域に厚みが増しますが、バランス的には下が増えた割に高域はそれほど伸びず、アンバランスさも感じられます。
高域はやや歪みっぽさも見られ、今回試したACアダプターの電源の質が必ずしも高くないのかもしれません。
ただ、基本的には情報量も増えていますし、どうせ追加するなら良質な外部電源が望ましいでしょう。
危険性を考慮すれば無理にACアダプターではなく、普通に付属のUSB-DCケーブルを使うなり、BusPower-ProのようなUSB電源強化グッズを使うほうが安心かもしれませんね。
ちなみにしばらくこの状態で聴いた後、ACアダプターを外してみると低域はやっぱり少し痩せますが、一種の静寂感があるようにも思えます。
やはり全体的にはUSBバスパワーでバランスが取られているのでしょうし、もしかするとノイズフィルター的なものがUSB電源に付加されているのかもしれません。
他の強化策ですが、以下の2策が考えられるでしょう。
・USB-DDCを追加
・DACを追加
実際にX-DDCを追加してみようと思いましたが、Optical INの音声はどのセレクターモードでもヘッドフォン出力できないことに気づきました。
ここでもセレクターの簡素化が仇になっている印象がありますね。
USB-DDCではDSD対応が難しいので追加の意味合いとしてはかなり薄いですが、他のデジタル機器から光入力でヘッドフォンアンプを使いたいケースもあるのではないかと感じます。
さらにDACの追加も考えてみましたけど、こちらも当然ながらせっかくのヘッドフォンアンプやボリュームが使えず、ちょっと現実的な強化策ではないでしょう。
基本的にはやはりコンパクトにまとまった音響機器としてオールインワンな環境だと考えるべきなのでしょうけれど、将来的な拡張性はもう少し持たせてほしいなと感じる部分もあります。
今回もRCA接続同様、ちょっと苦言が多くなりましたが、それだけ完成度が高いことの裏返しでもあります。
せっかくヘッドフォンアンプを始めとして音質的にも使い勝手も良いですし、「Deff Sound」としてコンポーネント展開も考慮していってほしいところです。
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