• 298月

    みんぽすさんにお借りしたナインウェーブのインナーイヤータイプのイヤホン「NW-STUDIO PRO」ですが、早速、音質面の評価もしてみました。

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    まずはいつものようにピンクノイズをiTunesで再生し、エージングがてら、イコライザでクセを補正してみます。

    フラットではないなと、ファーストインプレッションで思っていたんですが、ピンクノイズで試してみると、実際にはかなり素直な特性でした。
    また、これまで調整してきたイヤホンやスピーカーと比べて、ほんのちょっとの調整が素直に音の変化になって返ってくる印象です。
    音の純度が高いので、変化がわかりやすいのかもしれません。

    クセというと、500Hz付近のほんの少しのディップが音質的な影響はいちばん大きいのかも。
    これをほんの少し持ち上げることで、ピアノの左手がしっかりしてきます。
    同じく、8kHz周辺の持ち上がりを抑えることで、ピアノのタッチノイズが減って、やや電子ピアノっぽい雰囲気になりがちだったグランドピアノの音が本物に近づいてきた気がします。

    もちろんピアノだけではなく、ボーカル、ギターも一段と艶を増し、アコースティックなサウンドにはもってこいのバランスになりました。
    前回もちらっと書きましたが、全般的に歪みが少ない純度の高い音の傾向ですので、ジャンル的にも私の好みに合っているようです。
    とはいえ、ロックやドラムなども十分すぎるほどの出来で、率直に言って、これまでお借りしたヘッドホンの中ではベストと言って良いかと。

    また、純度の高さを垣間見せてくれる一方、音源との相性は非常に懐が広く、MacBook AirのiTunesでも、iPhone 4でもその音の変化をしっかりと堪能することができました。
    長時間聴いていても音楽の楽しさが持続するあたりが、これまでの日本のメーカーの製品にはない「肩肘張らない良質さ」を感じさせてくれます。

    これは個人的な思いなんですが、やはり音楽はできればスピーカーで聴きたい派(生演奏はさらにベストだけれど)なので、イヤホンは補助的なものと考えているところがあるんですよね。
    ですから、モニター用途以外ではあまり高価なイヤホンを使うつもりがなかったんですが、これくらい良質で聴き疲れせず、お値段もそこそこなら、ちょっと欲しくなるかも。

    うちにやってきたのはオリジナルのブラックですが、ホワイトモデルもあって、こちらは付属品がややシンプルになって安くしてあるようなので、これが良いかも。
    ハウジングをプラスティック(PROはアルミ)にした廉価モデルもあるけれど、これはやはり同じ純度が確保できてないかもしれないなぁ。
    廉価モデルも機会があれば試聴してみたいところです。

    音質的にはもう全くといって良いほど不満がないのですが、あえて不満を挙げるとすれば、やはり装着感でしょうか。
    インナーイヤーはどれも耳から落ちやすいというところがありますが、このモデルも例外ではありません。
    ユニットの大きさも前回のレビューどおり大きいのと重さも結構あるので、そこの不安感もやや大きくなります。
    このあたりは実際に外に持ち出して追試したいと思います。

    また、装着感に関連するのですが、イヤーパッドが外れやすいというのも気になります。
    耳から外す時にイヤーパッドがスルッと取れてしまうということが2回ほどありました。
    予備のイヤーパッドはありますが、内側に滑り止め加工をするなどの工夫が欲しいかも。

    まだしばらくお借りできるので、出張時などにも持ち歩いてみたり、音源による音の変化を検証したりと、さらに使い込んでみようかと。
    できれば他のモデルとの聴き比べもやってみたいと思っています。

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    Filed under: Mono Fellows
    2011/08/29 12:00 pm | NW-STUDIO PRO レビュー イコライジング編 はコメントを受け付けていません

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