みんぽすさんからお借りした富士フイルムのコンパクト「FinePix Z700EXR」が
到着したので、まずはファーストインプレッションです。
たくさんカメラがある我が家ですが、屈曲系コンパクトは手軽さの面で
好きですから、FinePix Z3は長く愛用しています。
xDカードからSDになったり、5倍ズームになっているなど、ずいぶん
進化していますが、大きさは少し大きくなった程度でコンパクトに
仕上がっています。
バッテリーも変更されていて、オリンパスやニコンで使われているのと
同じ形状のものになっています。
容量は特に変わりがないので、できればなるべく共通化してほしい気も
しますが、大きさの制約もきびしいでしょうしねぇ。
そして、この機種の(個人的な)一番の注目ポイントは新たに搭載された
「ペット顔認識」機能です。
人間の顔認識は標準モードで動作していますが、ペットの顔認識モードは
最初、どこに切替があるのか、さっと見つけることができませんでした。
マニュアルを見てみると、「SPシーンポジション」から選択するんですね。
上の画面の右下のほうに犬と猫の検出モードが用意されています。
注目の機能ですし、もうちょっと使いやすい場所にあっても良いのでは
ないかなぁという気もします。
そして、肝心のペット検出ですが、結果からいきますと、我が家の愛犬
ジョブを認識することはできませんでした。
正面顔が対象なのですが、きっちり正面を向いても残念ながら認識される
気配はありません。
Googleの画像検索でランダムに選んだ正面顔で試してみますと、6〜7割
くらいはしっかり認識されるんですけどねぇ。
マニュアルにも書いてありますが、顔全体が黒かったり毛が長いと
うまく検出できないそうです。
それにしても、ジョブはなんとかなりそうな気もするのですけどねぇ。
どうも鼻の検出が認識に大きな影響を与えている傾向がある感じで、
ジョブのような鼻黒ちゃんは検出されにくいのかも。
また、ランダムな画像で試した印象では、鼻が長い犬種も検出されづらい傾向が
あるように感じられました。
猫に関しても同様にGoogle画像検索や猫ブログさんなどをランダムに
試しましたが、犬よりもさらにきびしい印象です。
こちらは目の部分が黒いとか、洋猫系などで、弱さを感じます。
逆に三毛猫とか、日本的なネコちゃんだと認識率が高いようです。
もうひとつの特徴は背面すべてを占める大型のタッチスクリーンです。
ボタンは撮影/再生切替とシャッターボタン、ズームだけ。
タッチパネルの反応も良く、縦にすると縦用のメニューに切り替わるなど、
使い勝手はかなり良く練られています。
ただ、カスタマイズ性はほとんどないので、そのあたりがもう少し強化
されると良いかも。
さきほどの犬・猫検出などをトップ画面に割り当てたいという方も
多いかと思いますし。
なお、大きな画面を活用しての再生モードも充実しています。
個人的には、画面の比較モードが便利でした。
条件を変えて撮った写真などで良い写真のほうを残したい時など、
さっと比較してチョイスできますしね。
タッチパネルの操作も、ページ送りはフリップでできるなど、最近の
タッチパネル携帯を使い慣れた方には馴染みがある感じなので、
感覚的に操作できると思います。
ただ、iPhoneのような二本指での動作はできません。
そして、実際の撮影では全般的に色乗りが淡い印象があります。
ほかにも、AFの中抜けが結構あったり、オートだと露出が飛び気味な傾向が
あるなど、少しクセがあるかもしれません。
このあたりはまだ使い込んでいないので、EXRの使いこなしや
最適なモードの選び方などで印象が変わってくるかもしれません。
ただ、600万画素時代の頃のバランス感覚というのは、いまだに超えられない
部分を抱えているのかなぁと、ちょっと感じた次第です。
デザインや機能面では格段に進歩していますが、犬猫検出など、
やや荒削りな部分も感じられます。
特にペット検出については、購入してから愛犬を検出できないことに
気づくとがっかりすることもあるかと思います。
検出しないワンちゃん、猫ちゃんだと、登録などで学習させたりする手段が
用意されていないので、ほぼ全滅ということになりますからねぇ。
画面やプリントでも検出動作を確認可能ですから、店頭にペットの写真を
プリントして持って行って、実際に確認されてから購入されたほうが
良いかもしれません。
FUJIFILM デジタルカメラ FinePix Z700EXR シルバー FX-Z700EXR S 富士フイルム 2010-02-20 by G-Tools |