キヤノンのタッチパネル搭載コンパクト「IXY 10S」が店頭に並んでいたので、
ちらっと触ってきました。
まず目を惹くのは背面全体を占めるタッチパネルです。
背面には一切ボタンがなく、物理的なボタンは上面に配置されています。
ちなみに、物理的なボタンは電源、再生切替、シャッター、ズームといった
感じです。
画面上には、かなり大きなアイコンが表示されていますが、ワイド液晶に
なっているので、プレビュー画面を大きく妨げることはありません。
ただ、かなり大きいわりにはシンプルな一色のデザインで、
見栄えの点ではどうかなぁ。
視認性は高いのですが、なんとなく「かんたんケータイ」みたいな
印象を個人的には受けました。
タッチへの反応もiPhoneとくらべると、ややモッサりした感じです。
これは愛志せずちょっとだけ触れてしまうようなケースを認識しないように
するためかと思いますが。
ただ、アイコン表示のアニメーションもややモッサりしてますし、
アイコンの多色化も含め、処理系の速度の問題も多少あるのかもしれません。
タッチパネルでの操作自体は大きなアイコンのおかげで、片手でも
ほぼ確実におこなえました。
ただ、再生切替に物理ボタンが用意されている関係からか、再生モードへは
タッチパネルから移行出来ません。
上面の再生ボタンはかなり小さいですし、撮った写真をパッと見たい
というニーズが多い機種だと思うので、これはファームウェアの更新などで
対応できないかなぁ。
あと、ボタンの配置については、上面だけでなく、側面や前面も積極的に
活かしても良いのではないかなぁと。
再生時にカメラの左右を軽く叩くと画像が切り替わるギミックを搭載
してありますが、側面にボタンを設けた方が確実な操作ができる気もしますし。
ただ、逆に撮影時なら、叩く動作のほうが便利かもしれませんね。
ここにカスタムで機能を割り当てられたら良いなぁと感じました。
現時点では「とりあえずタッチパネルにしてみました」という印象で、
それを活用する部分がまだ弱い気がします。
まだまだタッチパネルのI/Fがようやく整ってきたという段階なのかも。
今後はこれをもっと積極的に活用する部分がほしいところです。
やはりそれにはレタッチ機能じゃないかなぁと。
このカメラに装備されているジオラマのようなフィルタも、撮影後に
タッチパネルで適用範囲や強さなどを編集できれば、パソコンなしでの
加工ができるわけで、大きな液晶とあいまって積極的に活かせるのでは
ないかと思います。
それと、これはいつも書いてしまいますが、これだけ高機能になってくると
そろそろデジカメにもOSという存在が必要になってくるのではないかと。
今のiPhoneはカメラ性能の面で所詮はオマケ程度のものですから、
直接の対決相手にはなりませんが、タッチパネルの生かし方や
豊富なアプリでの編集機能を考えると、将来、Appleからこれを活かした
新しいタイプのデジカメやデジカメ機能付きiPod touchがもし現れたら、
実質、OSのないカメラたちは機能面のアピールでは苦戦する立場に
追いやられるのではないか、という気がしています。